福島県いわき市にある「石炭・化石館ほるる」。
いわき市石炭・化石館「ほるる」は、「太古の世界で知的好奇心と交流する施設」です。
恐竜の化石を見るだけではなく、化石やいわき市の大地、炭鉱の歴史、世界の炭鉱なども学べます。
太古の恐竜の時代はもちろん、エレベーターを降りた先には、昔のいわきにあった炭鉱に住む人々の生活が垣間見られる坑道があり、色々な時代にタイムスリップした気分になることができました。
館内はそれほど広いわけではありませんが、館内のいたる所に工夫が施されているので、5・3・1歳の子供を連れて全部見て回るのに1時間半ほどかかりました。
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入場からエントランスまで
ドラエモンの映画「ドラえもん のび太の恐竜」のピー助でもおなじみ「フタバスズキリュウ(学名:Futabasaurus suzukii)」は、福島県いわき市で当時高校生だった鈴木直氏に発見されました。
「石炭・化石館ほるる」の入り口前には、そのフタバスズキリュウの模型(像)があります。
また入り口を入ってすぐのエントランスに、ドーンと大きなフタバスズキリュウの化石が待ち構えています。
我が家は3連休の最終日に行きましたが、多くの子供連れの家族や友人同士、夫婦で見に来ている人たちなどで賑わっていました。
太古の時代・1F化石展示室
エントランスを抜けると、すぐそばに大きなクジラの標本や化石があります。
これは「イワキクジラ」の標本ですが、クジラだけあって大きいですね。
そのクジラを通り抜けると、そこには恐竜の生きていた太古の時代の「化石展示室」がありました。
化石展示室のコンセプトとして「臨場感あふれるダイナミックな空間で、その時代を楽しんでいただくこと」と掲げているだけあり、広い部屋全体にたくさんの本物の化石やレプリカが並び、迫力がありました。
さっそく子供達と一緒に見て回りました。
まず一番最初にいた、これ何かわかりますか?
「大型のナマケモノ」の仲間である、エレモテリウムです。
このエレモテリウムは、かつては体長4mにもおよぶほどの大きいものもいたのというのだから、今のナマケモノとは大きさも迫力も全然違いますね。
進化の不思議です。
他にも化石は色々ありました。
首は短いけど、すごく大きなあごを持っていて、見ているだけでも怖くなる「プリオサウルス」は、全体の80%が実物の化石で作られています。
3本の角が特徴的な「トリケラトプス」。
体の形がペンギンに似ていることから、ペンギンモドキとも呼ばれる「プロトプテルム類(ペンギン様鳥類)」。
ペンギンよりも大きいけど、やっぱり空は飛べなかったようですね。
こんなふうにのんびりと化石を見ていると、突然部屋のところどころに恐竜などのシルエットが浮かび上がり(プロジェクターで映し出されている)、本物の翼竜のようにすごい速さで飛んでいったり、逃げてしまったりと工夫も凝らされていました。
他にも、この部屋の中には恐竜のたまごの化石があり「おーーー!!恐竜のたまごだ」と子供達と喜んで眺めていたところ、そのたまごの近くに「エドモントサウルス」の化石があるのを見つけました。
エドモントサウルスの足の骨にさわると、館内パンフレットの「エドモントサウルス・タッチ証明書」をゲットすることができます。
2F・学習・標本展示室
1階を一通り見終えてエレベーターで2階にあがると、そこには学校のような黒板と椅子が出迎えてくれました。
私達が行った時に黒板に書いてあったのは、「ミイラのつくり方」です。
ちょっと消えかけている部分もありましたが、普通にミイラのつくり方が書いてありました。
ちょうど特別企画展である「吉村作治のエジプト展 -ピラミッド・ミイラ・ツタンカーメンの謎-」が開催されていたことも関係していたのだと思います。
ミイラのつくり方はよくわかりましたが、これを実際に作ることができるかというのが非常に謎です。
かなり刺激的な内容だったので、子供達には詳しく説明はしませんでした。
また、反対の黒板には「化石」について書かれていましたが、日直が「鈴木さん」となっています。
フタバスサウルス・スズキイを発見した鈴木さんのことなのか、はたまた他の鈴木さんなのかが、非常に個人的には気になりました。
なんとなく、つっこみどころがあるものの、他のスペースには、いわき市のことや石炭、化石についても書かれていて、2階の「学習・標本展示室」は、ある程度子供が大きくなっている場合か、または大人であれば真面目に見ていくと面白いと思います。
我が家のように子供達が小さいと、2階の学習スペースはおそらくほとんどが難しくてスルーしてしまうのかなという印象を受けました。
模擬坑道
順路に従って歩くと、エレベーターに着くので、エレベーターで下の階に行きます。
このエレベータが坑道に行く雰囲気を上手く出していて、エレベーター内で男の人が福島弁なまりの言葉で話しているのが聞こえてきます。
そして到着すると、そこには石炭を採掘する様子が時代の移り変わりとともに再現されています。
最初の頃はふんどしをしめたおじさんが、狸掘りと呼ばれるように人の力で掘っている姿から始まり、ハンマーを使い、どんどん機械が使われるようになって、洋服も変わっていくのを見て、時代の移り変わりが見て取れました。
アンモナイト標本を作るなど体験教室もある
ほるるでは「アンモナイトの標本制作教室」や、「コハクアクセサリー工作教室」の体験ができます(開催日は基本的には土日祝、春夏冬などの学校休暇中、別途料金)。
小学校低学年までOK!室内遊び場「いわきっず もりもり」
小さい子供を連れているなら、「いわき市石炭・化石館ほるる」よりも、その隣の建物のウッドピアいわきにある、無料の室内遊び場「いわきっず もりもり」が楽しめるかもしれません。
この「いわきっず もりもり」は、いわき市石炭・化石館ほるるに行った人でも、行っていない人でも、小学校低学年までの子供なら誰でも開放時間に無料で入って遊ぶことができます。
時間は入れ替え制になっているので、下記を参考にしていください。
平日 | 土日祝、長期休暇 | |
1回目 | 9:30~10:50 | 9:30~10:40 |
2回目 | 11:10~12:30 | 11:00~12:10 |
3回目 | 13:00~14:20 | 12:30~13:40 |
4回目 | 14:40~16:00 | 14:00~15:10 |
5回目 | 15:30~16:40 |
※毎週火曜日(祝日・振替休日の場合はその翌日) と、12月29日から1月3日まではお休みです。
「いわきっず もりもり」内に入ってみると、新しい施設だけあって非常に綺麗でした。
基本的には4歳以上の大きい子供用の下のスペースと、3歳以下の小さい子供用の上のスペースと2つに分かれているので、子供の年齢にあったスペースで遊びます。
ですが、子供が複数いる場合などは、上の子供も一緒に下の子供のスペースで遊べたりと配慮してくれますので、お母さん1人でも子供3人までは一緒に連れてきて遊ぶことが出来ます。
小さい子供用のスペースには、絵本や滑り台、型はめや押し車など、比較的ゆったりと遊べるものが多く、大きい子供用スペースはネット遊具でおもいっきり体を動かせるようになっていました。
いわき市石炭・化石館ほるるに行っていない人で「いわきっず もりもり」の利用だけの場合は、駐車場は、いわき市石炭・化石館(ほるる)第二駐車場になっていますので、そこに駐車してください。
いわき市石炭・化石館ほるるへ行ってみた感想
子供が恐竜や化石、炭鉱好きでなければ、小さい子供はあまり長い時間は見てられないかもしれません。
もし行くのであれば、いわき市石炭・化石館ほるるを見て遊んで、いわきっず もりもりでも遊ぶと「勉強」と「遊び」が一緒に出来て良いかもしれませんね。
またちょうどお昼頃になったら、気温が暖かくて天気さえよければ、いわきっず もりもりの出たところすぐにテーブルと机があるので、そこでお弁当を食べたり、思いきって外で遊ぶのも良さそうです。
施設概要
住所:福島県いわき市常磐湯本町向田3-1
電話番号:0246-42-3155
営業時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:第三火曜日(第三火曜日が祝日・振替休日の場合は翌日)及び1月1日
観覧料:
個人 | 団体 | |
一般 | 650円 | 580円 |
中・高・大学生 | 430円 | 390円 |
小学生 | 320円 | 290円 |
※いわき市在住の場合や、いわき市内の学校に通っている人は費用が異なります。また団体割引、障碍者割引もあります。