子供の病気

あなどらないで!長女が流行性耳下腺炎(おたふく風邪)を発症して気づいたこと

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dagon_ / Pixabay

4歳の長女がおたふく風邪と診断され、現在自宅で療養中です。

おたふく風邪は予防接種が任意摂取だし、子供がかかりやすい病気だから大丈夫だろうと思ってあなどっていましたが、長女の場合は、比較的軽く済んでいるものの、実は重症化すると怖い病気だということを初めて知って驚いています。

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おたふく風邪とは

おたふく風邪(別名:流行性耳下腺炎)は、「ムンプスウィルス」によって起こる全身感染症で、耳の下の腫れなどが特徴的です。

潜伏期間中が2~3週間(平均18日後)程度と期間が長く、潜伏期間中も他の人に感染力がある為に、保育所や幼稚園などの集団生活では一人が発症して、病院で診断がついた時には、もう時はすでに遅く感染が広まっている可能性もあります。

おたふく風邪の感染経路

おたふく風邪は、以前は冬から春ごろにかけて感染者が多かったようですが、現在は一年中いつでも感染するようです。

また咳やくしゃみ、唾などによってうつる「飛沫感染」や手や体などが触れることでうつる「接触感染」で感染してしまい、感染力も強いので、保育所や幼稚園といった子供達が普段から頭をくっつけ合わせて遊ぶような集団活動では、感染を防ぐのがなかなか難しいところです。

感染を予防するためには予防接種が有効とされていますが、予防接種をしていても症状は軽くすむものの、100%感染を防ぐことはできません。

ですが、予防接種をすることで、おたふく風邪の重症化を防ぐ効果が期待できるために、難聴などの合併症の予防にも繋がってきます。

おたふく風邪の症状

おたふく風邪は、通常、耳の下が腫れて「おたふく」のように下膨れた顔になってしまうのが特徴的で、腫れた部分を触ってみるとコリコリしていたり、ギョロギョロと動く感じがあり、痛みを伴います。

また、38~39℃くらいの発熱が3日ほど続くことがあります。

おたふく風邪の主な症状

  • 耳の下あたりの腫れ(主に両側)
  • 腫れた部分の痛み
  • 唾を飲み込む時の痛み
  • 38~39℃くらいの発熱

長女の場合は、37.6℃の微熱と左側の耳の下の腫れが見られ、その部分を触ると痛みを伴っていました。

微熱が見られたその日の午後には38.6℃まで熱があがりましたが、2日目の夕方には熱がさがっています。

耳の下の腫れは、4日目の夕方にはひいてきており、完全に腫れがひいたのは6日目です。

ただし、おたふく風邪は、かかった人の30%くらいは耳下腺の痛みだけで、腫れがあまりなかったり、または症状がほとんど出ないという場合もあるので、知らない間におたふく風邪にかかってしまったというケースもあるようです。

また、耳の下が腫れたとしてもおたふく風邪でない場合もあります。

このように、おたふく風邪の診断は、症状も個人差によって違ったりと案外難しいようで、血液検査を行って診断を確定することもあります。

おたふく風邪の重症化には注意

おたふく風邪の重症化の例として、難聴を先ほどあげました。

その他にも基本的に3日ほどでおさまる発熱が4日以上も続くことがあれば、頭にウィルスが入って、髄膜炎を発症している可能性があるようです。

髄膜炎は、おたふく風邪の最も多い合併症とされています。
私も20歳前後にかかった経験があり、ものすごく強い頭痛が起きて数週間入院した記憶があります。

それに加えて、強い吐き気と下痢がみられましたので、このような症状やけいれんがある場合はすぐに病院に行ってください。

 

他にもおたふく風邪のウィルスは、血液中に入って全身に広がるので、お腹や背中に痛みが出る膵炎や、思春期以降の男性であれば睾丸の炎症、女性であれば卵巣炎を引き起こすことがあります。

合併症が起きた場合でも、ほとんどは軽症で後遺症を起こさないようですが、まれに思春期以降の男性がおたふく風邪にかかると不妊の原因になることもあるようなので、おたふく風邪は「かかれば、いい病気」と安易に考えない方がいいと思います。

おたふく風邪の出席停止期間

学校保健安全法施行規則第18条において、おたふく風邪は第二種感染症に定められています。

出席停止の期間としては、

耳下腺、顎下腺又は舌下腺の腫張が発現した後5日を経過し、 かつ、全身症状が良好になるまで

出典:*学校感染症の種類 学校保健安全法施行規則第 18 条

と書かれていることからもわかるように、子供の体調がよかったとしても、病院の先生や学校医が登園・登校の許可が出ない限り、症状が出た日から数えて最低でも6日間は出席停止になります。

なかなか仕事を休めないお父さん・お母さんは、気が気じゃありませんよね。

 

おたふく風邪をひいている人が家族にいても、本人がかかっていない場合は登園・登校、出勤は可能です。

なので我が家でも夫・長男・次女はいつも通りに会社や保育所に行っていますが、おたふく風邪は比較的感染力があるので、時間差で症状が出てくる場合もあり、体調面にはいつも以上に気を使い、子供達の保育所の先生にも連絡をしてあります。

おたふく風邪に似ている反復性耳下腺炎

「反復性耳下腺炎」は、おたふく風邪と同じように耳下腺が腫れる病気があります。

おたふく風邪が両側腫れる場合が多いのに比べ、反復性耳下腺炎は片側だけが腫れることが多く、10~12歳くらいまでに繰り返して起こすことがあります。

おたふく風邪と違って他人にうつすことはないので、登園・登校を控える必要はありませんが、おたふく風邪と症状が似ている為に周囲の人から間違えられてしまうこともあるようです。

その為、耳の下が腫れている=おたふく風邪と思い込みがちですが、他人にうつすことがない「反復性耳下腺炎」という病気があることも、頭の片隅にいれておいてください。

おたふく風邪と予防接種について

おたふく風邪は予防接種を受けていても、かかることもあるし、かからないこともあると医師に言われました。

実際に我が家の長男と長女は予防接種をしていましたが、長男はかからず、長女はかかりましたし、予防接種をしていない次女は周囲でおたふく風邪が流行っているのにも関わらず、年齢や体調的なものもあるのか、おたふく風邪になっていません。

ただ、おたふく風邪に感染する前であれば、予防接種は効果があるとされています。

しかし、おたふく風邪の症状が出ていない潜伏期間中に予防接種をした場合は、間に合わずに発病してしまうことがあるので、予防の効果は望めない場合もありますし、そもそも家族などにおたふく風邪の症状が出ている人は受けられない場合があります。

おたふく風邪の予防接種についての詳細

おたふく風邪の要望接種に関する内容です。

  • おたふく風邪は任意接種
  • 摂取年齢は1歳~OK
  • 摂取回数は全部で2回受けることが推奨されている
  • 予防接種を受けた場合、約90%の人に免疫がつくとされている

おたふく風邪は任意接種なので、受ける・受けないは親の判断だし、小児科の先生によっても「予防接種で重症化を防ぐことが大事」と考える先生や、「おたふく風邪は実際にかかってしまった方がいい」と考える先生がいたりして、親も戸惑ってしまいやすいです。

おたふく風邪の予防接種を受けるのであれば、摂取年齢は早いことが推奨されているようですが、年齢があがってしまっても遅いということはなく、気づいた時に打っても大丈夫ですので、親が子供にとってどっちがいいのかを決めてくださいね。

ただ、下記のようなケースに当てはまる人は、そもそも予防接種が受けられないので注意してください。

予防接種が受けられない人…

  • 発熱がある人
  • 重篤な急性疾患にかかっている人
  • 妊娠中の人
  • 1歳未満の赤ちゃん
  • 家族におたふく風邪がいる人
  • 医師の判断により、不適当な状態と判断された人

 

次は、おたふく風邪の予防接種を受けるメリットとデメリットについてです。

おたふく風邪の予防接種のメリットVSデメリット
【メリット】

  • おたふく風邪の合併症は無菌性髄膜炎が1~10%くらいに起こる
  • 難聴が0.5~0.01%くらいに起こる
  • 脳炎が0.3~0.02%くらいに起こる
  • 男子が思春期以降にかかると、男性に睾丸炎(20~40%)や卵巣炎(5%)に起こる
  • 男子が思春期以降にかかると、睾丸炎からまれに不妊になる可能性がある

【デメリット】

  • 耳下腺の軽度腫脹が1~2%くらいに起こる
  • 無菌性髄膜炎が0.03~0.06%くらいに起こる

参考サイト:栃木県 小山市健康増進課 おたふくかぜワクチン接種説明書

予防接種を受けるデメリットとしては、任意接種なので費用がかかるけれども、免疫がつく確率が100%ではないこと、また自然に感染した場合に比べ比較的少ないとはいえ無菌性髄膜炎が起こる可能性があるようです。

ただし予防接種を打っていおくと、自然にかかった時に比べ、合併症として髄膜炎や難聴になる確率がだいぶ下がるので、私は次女のおたふく風邪の予防接種を、潜伏期間も考えて、長女のおたふく風邪が落ち着いて、1か月くらい経過してから接種させようと考えています。

おたふく風邪についての考え方

子供がおたふく風邪ともなると、子供に合併症が起こらないか不安に感じたり、また症状が軽いといっても、最低でも5日間は子供が保育所や幼稚園などに登園できないので、仕事を持っているお父さんやお母さんは、焦るような複雑な気持ちになると思います。

また私の場合は、発症数日前の潜伏期間中に症状が見られなかったことから、周りの他の子供にうつしてしまったのではないかと不安もありました。

でも、おたふく風邪は一度かかれば、ほぼ二度かかることはないと言われていて、地域によっては、子供におたふく風邪や水疱瘡などはできれば早めにかからせておきたいということで、わざわざもらいに行くという場合もあるようです。

正直、おたふく風邪の予防接種は任意接種なので、次女の予防接種の計画では後回しにしていましたが、今さらながらちょっと後悔しています。

 

子供がおたふく風邪になると、食事がなかなかとれなかったので、我が家は症状が強い時には、アイスクリームやぶるんと蒟蒻ゼリー、ポカリスエットが大活躍し、少しずつ落ち着いてきた時にお粥やうどん、そうめんなどを食べさせていました。

ただ、食欲はないけれども長女は非常に元気だったために、家の中で元気いっぱい遊んでおり、外に出せないから家の中がいつも以上にしっちゃかめっちゃかになってしまうのが私としては一番困ります。

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