ウチの長男は2歳半の時に、突然ウサギのようなコロコロのウンチしか出なくなりました。
排便時やお尻を拭くときに痛がって泣き叫ぶので、かかりつけの小児科で診てもらいました。
しかし処方された軟膏ではまったく改善せず、息子は痛さのためかウンチが出そうになると足を交差して我慢するようになり、集中して遊んだり、ゆっくり眠ることもできなくなります。
日常生活に支障をきたしはじめた頃、総合病院の小児外科に2歳半の息子を連れて行き、便秘治療が始まりました。
そして薬を飲まなくてもよい状態になるまでに2年7か月、3年経過してようやく便秘治療を終えることができました。
これらの経験から、便秘の子供をもつ親が注意すべき点や対応方法、また実際の病院での治療経過についてのまとめになります。
[st_af id="8300"]
便秘の子供が病院に行くタイミング
息子が便秘になったとき、私は最初に自宅でもできる「便秘によい」といわれる方法をネットや本を読んでは、いくつも試してみました。
食事を見直しても、運動をさせても、生活リズムを見直しても、なかなか改善しない頑固な息子の便秘。
そこでようやく子供を「病院」に連れて行こうと思いましたが、そもそも便秘くらいで病院に行ってよいのか、どのタイミングで行けばいいのか、どの診療科を受診すればよいのかわからないことだらけで戸惑いました。
同じように悩んでいるお母さんの為に、子供が便秘になった時に病院へ行く目安などをまとめておきます。
子供の便秘Q&A
A・数は少ないながらも今は「便秘外来」がある病院もあるので、たかが便秘と侮らずに病院へ行きましょう。
便秘も重症化すると、腸管がふさがる腸閉塞(イレウス)になることもあり、腸閉塞は死亡した例もあります。
A・日本小児外科学会では、小児は2~3日以上排便がなければ治療を受けた方がよいでしょうと書いてあります。
日本小児栄養消化器肝臓学会と日本小児消化管機能研究会が共同で作った、小児慢性機能性便秘症ガイドラインでは、1歳以上の場合、週に3回または5日以上ウンチが出ない時は便秘であるとしています。
子供たち3人を育ててきて、子供は食べムラがありますし、赤ちゃんの時期は母乳から離乳食に移行するときに排便のリズムが崩れやすく、便秘になりやすいと実感しました。
とくに気になる様子がなければ、私の個人的な判断では、1週間前後ウンチがでなければ病院に行くという目安です。
排便時に痛がっていたり、泣いたり、機嫌が悪かったり、お腹が張っているといった、便が出ない以外で気になる点があれば早めに病院に行ってみてください。
小児では2~3日以上排便がなければ治療を受けたほうがよいでしょう.
出典:日本小児外科学会 一般の皆様へ 小児外科で治療する病気 消化管 便秘
便秘とは、便が長い時間でないか、でにくいことをいいます。週に3回より少なかった り、 5日以上でない日が続けば便秘と考えます。毎日でていても、出す時に痛がってない たり、肛門がきれて血がでるような場合も便秘です。
出典:小児慢性機能性便秘症診療ガイドライン 患者様とそのご家族の方 こどもの便秘
A・子供の病気に関しては、まずは小児科を受診するとよいと思います。
便秘の重症度が高くなると、便秘に詳しくない小児科の医師では改善しない場合があります。
私も最初は小児科を受診しましたが、子供の便秘がまったく改善しなかったので、小児外科に行くことを決めました。
小児外科で初診の時に、医師から「小児科の先生でも便秘については、きちんと知らない先生もいるんだよね」と言ってましたので、小児科で子供の便秘が改善せず、また専門医を紹介してもらえない場合は、一度小児外科の受診をオススメします。
日本小児外科学会の公式サイトにも、小児外科で治療する病気の中に「便秘」は含まれてますので、頑固な便秘や小児科で対応しきれない場合は小児外科で対応してくれると思います。
A・一般的に子供が便秘になりやすい時期は、「離乳の開始や終了のころ」、「トイレトレーニングのころ」、「学校へ通いだしたころ」と聞きます。
食生活の変化や、環境の変化によって、子供たちの体や心に少しストレスがかかってくる時期に便秘になりやすいと思われます。
下記のような症状がでている場合は、重症の可能性がありますので、子供の便秘をしっかり理解している医師に受診しましょう。
A すでにおむつが外れているのに、おもらしするようになった
B 便がしたいときに足をクロスさせるなどして出さないようにしている
C 排便の時に肛門を痛がる
D やわらかい便なのに排便の回数が少ない(排便回数が3日に1回以下)
E 排便の時に出血する
F 直腸脱(肛門から腸がでてきてしまうこと)などの肛門に異常がある
G レントゲンや腸音波検査で腸がひろがっていることがわかる
H 便秘症が続いている期間が長い
I 通常の便秘治療で速やかに改善しなかった
赤ちゃんの便秘は診断が難しい
ここまで1歳以上の子供の話をしましたが、赤ちゃんの場合は少し便秘の定義が違ってきます。
1歳未満の赤ちゃんの便秘症についてお話しします。赤ちゃんの場合に、何日便がでなければ治療が必要な「便秘症」とするかは、専門家にもはっきりといえません。
ほとんどの赤ち ゃんは3日に一回以上の便がでますし、 4日以上出ないとおなかがはったり、ぐずったり する子が多いと思われるため、 1歳以上の子と同じように、 1週間で便の回数が1週間に 3回より少ない時に便秘症と考えるのがよいという意見が多いようです。
出典:小児慢性機能性便秘診療ガイドライン こどもの便秘 「赤ちゃんの便秘症」
赤ちゃんの場合は、「何日ウンチが出なかったから便秘である」と決められないので、親の判断で動くしかありません。
それに加えて、生後半年~1歳前後は離乳食を食べさせ始めるので、食生活が変わり水状のウンチから、大人のような固形のウンチに少しずつ硬さも変わったり、回数も変わってきます。
便秘なのか食生活の変化による一時的なものなのかどうかの判断も難しくなります。
ただ子供と同じように、3日以上便が出ない状態が続く、お腹が張ってきたり、なんとなく不機嫌が続いたりと、いつもと違うという場合は一度病院を受診してみてはどうでしょうか。
子供の便秘がひどくなる前に早めの受診を
私は息子が便秘になったとき、かかりつけ医では改善しないと考え、思い切って総合病院の小児外科で見てもらってよかったと思います。
近くの小児科に何度かかっても便秘が改善しない場合や、医師の対応が気になる場合は、思い切って他の病院に行ってみてください。
子供の便秘の治療方法は医師によって異なることもありますし、その時に子供を見ている親も苦しいけど、便秘になっている子供はもっと苦しいと思います。
何度も書きますが、便秘の期間は長くなれば長くなるほど治療に時間がかかります。
私は息子の便秘を、薬などを使わないで自然に治してあげたいと思っていましたが、息子の場合は頑固な便秘の期間が長すぎて、食生活や運動などの生活を見直しても、私の力だけでは治らない状態でした。
最初の小児科では、レントゲンの設備がなかったこともあり、切れてしまったお尻の傷をメインに軟膏などで治療していましたが、子供が便秘でどんなにつらくても、何にも改善してあげることができなかったのです。
私のようにならない為にも、子供の便秘がなかなか治らないと思ったら、早めに受診することをオススメします。
でも病院を受診して、医師に見てもらって終わりじゃダメですよ。
病院でできることは「今ある便をしっかり出す」などの対処療法でしかありませんので、自宅でも便秘にならないように生活を見直していく必要があります。
むしろそれを行わないと根本的な便秘の解決になりません。
子供の便秘で一番注意すべきことは「ウンチを我慢させない」
子供が便秘になってしまったら、最初に気を付けたいことは、ウンチを出すことが痛い・ウンチを出すのがツライ、苦しいといったマイナスのイメージを、子供の心の中に植えつけさせないことが重要だと思います。
※トイレトレーニングの時はとくに注意してください。
子供が便秘でウンチが硬くなると、出そうとするときに痛みを感じます。
この痛みが非常にやっかいで、「排便する=痛い」と学習してしまうと、子供は排便することを我慢するようになることがあります。
我が家の場合は、長男と後々便秘になった次女がこのパターンで便秘が悪化しました。
排便するのが痛いから、排便時にはお尻にぐっと力を入れたり、足を交差させて我慢するのですが、今度はウンチが体の中に溜まって、またウンチが硬くなり、排便するときにもっと痛みます。
そして排便するときに痛い思いをするので、またウンチを我慢して、それを繰り返すことでさらに便秘が悪化していきます。
この悪循環を止めるには、「排便は我慢せずしっかり出すことで痛くならない。むしろすっきりして気持ちいい」と伝え、「排便=快感」にすることです。
その為には、「便が出ても痛くないようにやわらかい状態にする」ことと、それに加えて「便を出すと気持ちがよい」ことを、理屈でわからなくても、体に学ばせる必要があります。
我が家の3人の子供たちが便秘になった時に、私が試行錯誤しながら、色々試した結果の便秘改善方法を紹介します。
子供たちの便秘の経過や効果があったと思われる改善方法
当たり前ですが子供たちは3人とも便秘の状態が異なります。
長男の場合
長男が便秘になった年齢: 2歳半頃
便秘が続いた期間: 2か月以上の長期間
便の状態: ウサギのようなコロコロの状態で、排便時にはいつも痛みを訴え、泣いていた
一番効果的だったのは: 小児外科を受診
便秘が改善した期間: 3年
長男の場合は、食事は汁物が苦手だったり、多少の好き嫌いはあるものの、小食でも3食きちんととっていました。食事量もたくさん食べることも多かったです。
また運動もこまめに、毎日外で遊ばせるように気を使っていましたが、便秘になりました。
小児科に行く前に便秘が治るようにと思い、家では下記のような便秘対策を試してみましたが残念ながら効果はありませんでした。
- お腹のマッサージ
- 肛門をオイル綿棒で刺激
- 外出して体を動かして遊ぶ
- できるだけ早寝早起き
- 食事を和食中心にするなどバランスを見直し
- 食物繊維の多い食事
- ヨーグルトの摂取
- 水分を多めにとらせる
- [st_af id="8296"]を飲ませる
長男の場合は排便する時に強い痛みがあるらしく、うさぎのようなコロコロのウンチしか出ない(漏れている)状態でした。
上記の対策もまったく効果が出ず、病院を受診し、体の中に溜まっているウンチを浣腸で出して、その後は服薬を続けてようやく便秘を解消することができました。
便秘が改善してきてからは、朝起きた時、食事の前、お風呂からあがったら水を飲ませるようにすると、だいぶ排便回数も増えましたので、長男の場合は水分不足になると便秘が悪化しやすくなることがわかってきました。
また長男はメンタル面で非常に傷つきやすい性格なので、精神的または体力的に疲れているかなと感じる時も、便秘が悪化しやすい気がします。
その為、重症の状態から改善したあとの長男の便秘には「水分不足」と「メンタル面」「体調面」に気を付けてあげると、便秘が起きにくいようです。
長女の場合
長女が便秘になった年齢: 3歳頃
便秘が続いた期間: 週に1~2回の排便が数か月ほど続くことがある
便の状態: 硬めでウンチの大きさは小さい
一番効果的だったのは: [st_af id="8303"]のサプリメント
便秘が改善した期間: 4日間
長女は月齢が小さい時は便秘になることは少なかったのですが、3歳頃からは1週間に1~2回くらいしかウンチが出ないことも多くなりました。
便の回数が少ないわりにはお腹が張ったり、機嫌が悪くなることはなく、排便を痛がったり、嫌がるようなこともありませんでした。
2歳になってトイレトレーニングを始めたのも、ウンチが出そうになると自分から「ウンチ」と言い出したので開始しました。
そのため長男と違って、トイレトレーニングをしているときのプレッシャーから便秘になったというわけではなさそうです。
長女の便秘の原因として考えられたのは、扁桃腺肥大があって、普段から食事にすごく時間がかかり、食事量が少ないことや、好き嫌いがはっきりしているので、食事面での問題だと考えました。
長女の場合は保育園に行くようになり、給食を食べたり、家でも食事内容を見直したりすると、便秘が改善したりしたからです。
とくに便秘の改善がみられたのは、子供の腸内環境を整える「[st_af id="8303"]」のサプリメントを飲ませる(食べさせる)ようにしたら効果があったように思いました。
善玉ガードについては、詳細を下記に示しておきます。
A・子供用アレルギー対策サプリメントです。
A・「善玉ガード」は長男の体のトラブルを、全体的に改善するためにどのような方法があるか調べてる時に知りました。
長男は生まれてから今まで、重症な便秘だけでなく、乾燥肌で肌は弱かったり、冬から春ごろにかけては鼻すすりをしたり、自閉症傾向を疑われていたりと、色々な病院に通ってきていますので、全体的に体を丈夫にする方法はないか調べていました。
A・私が善玉ガードを選んだ理由は、腸内フローラのバランスをよくすることで、便秘の改善効果やアレルギー症状の改善効果、また子供の免疫力強化に効果があることはもちろんのことですが、100種類の植物をまるごと発酵させた、国産蔵造りの「植物発酵エキス」が入っていたのが購入の決め手になりました。私は子供の健康を考えるうえで、食事内容がとても大切だと思っています。子供の為とは言え、バランスのよい献立を考えるのはなかなか大変ですし、作っても本当にバランスのよい食事になっているのか不安になることもります。バランスよく食事を作れたと思えたものでも子供が好き嫌いをして食べないものがあったりすると、栄養バランスが崩れてしまいます。
そんなときに、この善玉ガードは100種類もの野菜や果物、海藻などの原料が入っているので、子供の好き嫌いで口にしない栄養も少しはとれるのではないかと思いました。
実際に子供の栄養管理を考えることは、善玉ガードを飲むことで楽になり、また子供たちの好き嫌いがあっても無理やり食べさせなくてすむのでイライラが減りました。
A・長男が飲んでいるのをみて欲しがった長女が「善玉ガード」のサプリを飲み(食べ)始めて4日目から、1週間に1~2回だった排便が、最低でも2日に1回ウンチがでるようになり、ウンチの大きさも大きく、やわかくなりました。
長男に関しては、善玉ガードのサプリメントを飲む前から便の状態が良かったこともあり、便秘対策としての効果ははっきりとわかりませんでしたが、乾燥肌から夜中に肌を搔いてしまう回数は少なくなりました。効果は個人差があり、すぐには効果があらわれないと思っていましたので、思った以上の効果に驚きました。(※ただし、便の状態や体の状態が改善したのが、善玉ガードだけの効果かどうかはわかりません。私の場合は、食事等の見直しも合わせて行っています。)
この「[st_af id="8303"]」ですが、ラムネのような感覚で食べられるので、長男・長女ともに好評で、毎回夕食後に必ず子供から「ちょーだい」とねだられます。
[st_af id="8300"]
長女の場合は、時間をかけてきちんと食べることや、バランスのよい食事を心がけることに加えて、サプリメントで腸内環境を整えることで便秘が改善しているようです。
次女の場合
次女が便秘になった年齢: 1歳頃
便秘が続いた期間: 2~3日に1回程度でウンチが出るが、数回排便時に泣く
便の状態: 硬くもなく、やわらかくもなく普通
一番効果的だったのは: おまる
便秘が改善した期間: 1日
次女の場合は、ウンチが硬くないのにも関わらず、1歳過ぎた頃からウンチを出すときにお尻に力を入れるようになり、数回程度排便するときに大泣きする姿が見られました。
離乳食開始時期からよく食べる子供で、野菜などの好き嫌いはありませんし、活発な子供なのでよく家の中を動き回っていますが、それでも時々便秘になってしまいます。
次女の場合は、ウンチが出そうな時に険しい顔で立ち、お尻に力をいれていたので、ウンチを出そうと力んでいると思いました。
その状態の時におまるに座らせると、すんなりウンチを出していました。
そのままオムツにするよりも、おまるに座って足を踏ん張った方がウンチが出やすいことと、おまるで排便をすると私や兄姉から褒めてもらえるので、排便がよいイメージになったのが良かったのだと思います。
病院で便秘治療する時はどんなことをするのか
病院で便秘の治療をする場合、基本的には
- 問診
- 触診
- レントゲン検査
- 血液検査
- 大腸内視鏡検査
が必要に応じて、おこなわれます。
実際に便秘治療を開始した時の様子
息子の場合は、小児外科の初診では、問診、触診、レントゲンをしました。
[診察結果]
検査をした結果、先生からのコメントは以下のとおりです。
「レントゲンで見ると、お腹に大量のウンチがたまっていて、これでは自分で排便することもできない状態になっています。
これは便秘の成れの果てで、もう自力では出せない状態だから、浣腸して強制的に出します。
今まではウンチのかたまりがあって出せないから、横からちょこちょこっとしたウンチしか出なかったでしょ。
便秘になって2ヶ月経過してるから、治療にはその倍くらいかそれ以上の時間がかかると思うよ」
診察の結果は、先生から便秘の成れの果てといわれるくらい便秘が重症化してしまって、ウンチが漏れている状態でしたので、浣腸をしました。
浣腸は即効性がある為に、息子もすぐに効果があらわれて、溜まっていたウンチがたくさん出てきました。
ただ浣腸は即効性や効果も高いようですが、その分かなりお腹もぐるぐるして痛んでいたようですし、息子の便の状態が落ち着くまで1時間くらいもかかっていて、その間は泣きながら何度もウンチをしていたので、何回もおむつをかえました。
浣腸でほとんどのウンチが出たあとは、最後は体の中に残っているウンチを先生がかきだしていました。
先生から、息子はまだ自力でウンチを出せる力が無いから、一週間は浣腸を続けて、お腹にウンチが無い状態にするように言われました。
[処方された薬]
- グリセリン浣腸 10個分 (1週間分)
治療開始から1週間後
1週間浣腸を使った結果、レントゲンをみると、体の中に溜まっていたウンチが3分の1まで減り、日常生活も以前のようにゆっくり寝たり、遊ぶことができるようになりました。
治療を開始して1週間は浣腸で強制的に出していましたが、浣腸は体に与える影響もあるので、次の段階として下剤だけで、ウンチが出るようになるかを試してみることになりました。
[今回処方された薬]
- 酸化マグネシウム 1日1.2g(1週間分)
酸化マグネシウムの注意点:腎機能の障害や心機能障害のある人などは、使用できない場合があります。
そして「酸化マグネシウム」は大量の牛乳やヨーグルトと一緒に飲んだり、食べたりしないようにしましょう。
私は薬剤師さんから牛乳やヨーグルトを飲んだり食べたりしたら、その後30分以上経ってから薬を飲ませてくださいと言われました。
これは酸化マグネシウムの薬と大量の牛乳やカルシウム製剤をとると、嘔吐、徐脈、筋力低下や傾眠などが起こる可能性があるからです。
医薬品の作用・副作用との関連、薬剤応答や薬剤耐性との関連などが知識ベース化している「KEGG MEDICUS」では、重質酸化マグネシウム(一般名:酸化マグネシウム)を、大量の牛乳、カルシウム製剤との相互作用について、下記のように書いていました。
milk-alkali syndrome(高カルシウム血症,高窒素血症,アルカローシス等)があらわれるおそれがあるので,観察を十分に行い,このような症状が現れた場合には投与を中止すること。
ただ他の薬剤師さんからは、牛乳を1日1ℓくらいと大量摂取しなければ、ミルク・アルカリ症候群を起こさないから大丈夫と言ってましたので、薬剤師さんによっても薬への考え方に違いはあるようです。
そもそも牛乳で飲むための薬ではないので、子供が嫌がらなければ、できれば多めのお水で飲む方がよいでしょう。
酸化マグネシウムをなかなか飲まない時は
子供の便秘に処方されることの多い、酸化マグネシウムの粉末は飲みづらいという難点があります。
私は小児外科の先生から何度も、「酸化マグネシウムは子供にとって飲みづらいんだけど大丈夫」と聞かれるほど、他の同じように子供の便秘で苦しんで治療している親から、酸化マグネシウムの飲みづらさを指摘されているそうです。
我が家の場合は、息子の便秘治療が苦しみを伴うような浣腸から開始したので、浣腸するくらいなら我慢して薬を飲むと言ってくれています。
その為、毎日小スプーンに酸化マグネシウムの粉を置いて、その上に少しお水を含ませたうえで、一気に息子の口に入れ、飲んだあとは急いで水筒の水を飲ませるようにしています。
ただ酸化マグネシウムは粉が水に溶けないので、ザラザラ感は口に残って、かなり飲みにくそうにはしています。
もしも子供が薬を飲みにくくなったら、どのような工夫ができるのでしょうか。
- ゼリータイプのオブラートに包む
- 好きな食べ物に混ぜて飲ませる
酸化マグネシウムの場合は、水に溶けないので、薬が飲みづらい時の対処方法として、上記の二つの方法がまずあげられます。
好きな食べ物に混ぜる方法は、好きなものに釣られて薬も気にせずに食べてくれる子供であれば効果的だと思いますが、それで食べない場合は、逆に好きなものが嫌いになる可能性があるので注意しながら試してみてくださいね。
ゼリータイプのオブラートは「おくすり飲めたね」などが、味も何種類かあって有名だと思います。
その後の治療は紆余曲折しながら、3年経過して便秘治療が終了
その後は風邪にかかったりして薬をやめたら、また便秘になってしまったり、排便時に痛みを訴えるようになったりと、便秘治療は順調に進みませんでした。
3歳半過ぎてから保育園に入ることになり環境の変化なども考えて、先生とも相談していきながら少しずつ下剤を減らして、2年半を過ぎたころには下剤をまったく飲まなくてもよい状態になりました。
便秘になった期間は2か月ですが、薬を飲まなくてよい状態に戻すには、倍の月日どころか16倍の2年7か月間かかりました。
便秘になってしまった時は、まだ一人ではトイレで排便できなかったのですが、治療経過の中で様子を見ながらトイレトレーニングを中断したり、すすめたりして、3歳半からは一人で排便もできるようになっています。
息子の便秘治療を通して思うこと
息子が便秘になり始めた頃は、長女が生まれてもうすぐ1年になる時期でした。
トイレトレーニングを一生懸命にしていた時期からも半年経っていたし、私も医師もなぜ便秘になってしまったのか理由がわかりませんでした。
最初は、風邪が原因で便秘になってしまったのかなと思っていましたが、今になって思えば、息子は慣れないお兄ちゃんとしての役割や、はじめてのトイレトレーニングでうまくできないながらも私の期待に答えようと、いつも一生懸命でストレスがあったのかもしれません。
頑張っている息子の姿に気づいてあげられなかったのかもと、今はすごく反省しています。
ただ便秘になって2年以上も治療をしてきて、うまくいかないこともあったり、悩むこともたくさんありましたが、息子も私も成長してきました。
息子はウンチを出すときに痛みがあったり、浣腸されてお腹がグルグルになったり、治療中に色々とツライ思いもあったでしょう。
治療をしていく中、トイレでウンチができるようになったり、レントゲンで泣かなくなったり、最終的には一人でレントゲン室に入って検査ができるようにまで成長しています。
私も子育てに対して、多少は忍耐もついてきて、子供を抱きしめる余裕が出てきたり、子供をゆっくりと見守ってあげる大切さにも気づきました。
便秘になって大変でしたが、それ以上に色々と学べました。
子供が便秘になる理由はそれぞれ違うと思いますが、お母さんやお父さんが頑張ろうと勉強したり、努力したりするのはとても大事だと思います。
ただ一生懸命頑張ってもうまくいかない場合は、自分だけで解決しようと頑張りすぎないで、早めに病院に行き相談してみてください。
私は子供の便秘で最初に病院を受診した時に、便秘を薬や病院に頼ることで、薬の副作用だったり、自分でウンチを出せなくなるのではないかと色々と心配していました。
でも5歳になった息子は薬を飲まなくても、1~2日に1回は自分でトイレに行ってウンチができるようになっています。
時間はかかったけど、重症だった息子でさえ便秘は改善し、薬も飲まず、通院も終わりました。
便秘になんかならないほうがいいに決まっています。
子供が便秘になってしまったら、ちょっとだけ子供との距離や生活環境を見なおす機会だと思って、成長の糧にしちゃいましょう。
[st_af id="8300"]
便秘 2歳半から始まった子供の便秘がずっと治らなかったので、小児外科を受診して便秘治療を開始することになりました。 治療開始から1年間、どのような内容で治療をすすめてきたのかを記録しています。 小児外 ... By: woodleywonderworks - CC BY 2.0 息子が便秘治療を始めて1年が経過しました。 便秘になって1年経過した息子の様子ですが、だいぶウンチの状態も落ち着いて ... 今日は4歳になった息子の便秘治療の通院日でした。 前回に先生から「息子君の便の状態も良いし、今年中もしくは次回の状態が良ければ次回で最後になるかも」と言われていましたが、結果は残念便秘治療完了ならず。 ... By: Evil Erin - CC BY 2.0 便秘治療を続けて2年が経過し、2歳半だった息子も、5歳になりました。 治療を始めたときは便が硬く、浣腸などを使って無理やり排便させる必 ...
2歳半から始まった子供の便秘。小児外科で治療した1年目の経過
2歳半から始まった子供の便秘。小児外科で治療した2年目の経過
息子の便秘治療完了ならず、、、
2歳半から始まった子供の便秘。小児外科で治療した3年目の経過