妊娠・出産

妊娠中の「むくみ」対策をして体重増加を食い止めよう

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By: Karolina van Schrojenstein Lantman - Orlinska - CC BY 2.0[/caption]

「妊娠中はむくみやすい」って、聞いたことがありませんか。

 
ママタレの東原亜希さんも双子を妊娠中に足の指が曲がらないほどのむくみがあったそうです。
妊婦さんのむくみは非常に身近にある問題です。

 
とくに臨月近くになると、足のむくみにより甲が高くなって靴が履けなくなったり、手指のむくみにより指輪が抜けなくなるトラブルが出てきます。

妊娠中に多いこのむくみとは、どう付き合っていけばよいのでしょうか。

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むくみが起きる原因

むくみが起きる部位や原因は、個々によってさまざまです。

病気によって起こるむくみの場合もあるし、体の中のコントロールがうまくいかずに、むくみが一時的に起きている場合もあります。

 
病気の場合は、心臓・肝臓・腎臓・甲状腺機能などに異常があって、むくみを起こすことがあります。

 
一時的にむくみが起きている原因としては、体の中の血液と関係していることがあります。

心臓から出た大動脈はだんだん枝別れし、ついには毛細血管と呼ばれる細い血管となって体中の細胞に酸素や栄養素を送り続けています。この毛細血管にもやはり血圧がかかっていますから(静水圧)、血管の中の水分が外ににじみ出ようとします。しかし、これとは反対に血管の中にはたくさんの蛋白質があって、浸透圧の作用によって水分を血管の中にとどめようと働いています。健康な場合には、この両方の力が等しいため、むくみ(浮腫)は生じないのです

出典:おしっこ元気ですか? 大阪府立急性期・総合医療センター 腎臓・高血圧内科  「むくみ(浮腫)の原因」

 
通常であれば心臓から押し出された血液がポンプのように、いらない水分や老廃物を持って、静脈を通ってまた心臓にかえってくるはずです。

けれどこのポンプ機能がうまくいかないと、途中で血管の中にある水分が外ににじみ出て溜まってしまうことで、むくみが起きるのです。

 

妊娠中にむくみが起きやすい原因

妊娠中はホルモンバランスが変化して、体に水分をためやすい状態です。
それに加え、赤ちゃんに栄養を送るために普段より血液量が多くなり、血液と比例して血液中の水分も多くなっているので、むくみやすくなるのです。

 
とくに妊娠後期になると、その血液量がさらに増えます。

女性は妊娠をすると、12週目あたりから体内の血液が増えはじめ、34週目に入る時期になると、通常時よりもなんと約40~50%も血液量が増えるのです。

出典:ヘルスケア大学「妊娠中のむくみ…赤ちゃんへの影響は?」

 
他にもお腹や子宮が大きくなり、足の静脈が圧迫されたり、動きづらくなってくると身体機能も落ちてきます。
すると心臓から押し出される血液のポンプ機能がうまく働かず、体の中に水分がたまってしまい、むくみが起きてしまう場合があるのです。

 
プレママタウンの「妊娠中、体のむくみで悩んだことはありましたか?」というアンケートの結果によれば、約半数の妊婦さんがむくみを感じているようです。

妊娠中はむくみやすく、特に妊娠後期はむくみが強く表れることが多いです。

妊娠中にむくみが起こることは悪いことなのか?

妊娠中はむくみやすいけれども、むくんでしまうことでどんな悪影響があるのでしょうか。

 
以前は母子手帳に、妊婦の定期検診の時に記載されている「浮腫」「尿蛋白」「尿糖」の3項目のうち、1つ、または2つ以上当てはまると「妊娠中毒症」と呼ばれ、「浮腫」いわゆる妊娠中のむくみがあると、お母さんや子供に対してなんらかの異常が起きているのではないかと心配されていました。

現在では「浮腫」いわゆるむくみだけでは、赤ちゃんやお母さんへの急激な異常が起こることは少ないと判断されて項目からはずされました。

そして産婦人科学会により「妊娠中毒症」の名前も、「妊娠高血圧症候群」に変わっています。

 
むくみの裏側に病気が隠れている場合もありますが、妊娠中はむくみやすい状態なので、妊婦さんは病院で何か言われない限り、むくみ自体は心配ないそうです。

 
とはいえむくみがあると体重が増加してしまったり、体が辛かったりするので、できれば改善したいところですね。

妊娠中の定期検診で行う、むくみのチェック方法

妊娠中の定期検診ではむくみを調べるために、医師または看護師が毎回ふくらはぎの部分を押して、むくみがないか確認しますよね。

 
強いむくみがあれば、医師から指導を受けるはずですが、検診は長いと月に1回しかなくて「私は大丈夫なのか」と不安が出てくるかもしれません。
むくみが気になる方は、まずは自分で簡単に家でできるむくみチェックをしてみましょう。
下記は私が産婦人科の診察で、行っている簡単なチェック方法です。

 
足首やふくらはぎを20~30秒間指でぎゅっと押してみてください。
指を離した後、すぐに戻ればむくんでない状態で、ずっとくぼんでいるようならむくんでいる証拠だそうです。

 
私はこのチェック方法を家でも試してみましたが、むくみは無さそうです。
ということは今のところむくみが無い状態か、少ない状態なんでしょう。

むくみとは判断されていないが、気になる症状がある

私は産婦人科でむくみを指摘されたことはありませんが、実際は夕方に足がだるかったり、1ヶ月に2.5㎏増加という急激な体重の増加がありました。

他にも結婚指輪がぬけなくなっていたり、おしっこの回数が少なくなり量も減ったなどの症状がありましたので、改善したいと思っています。

むくみを起こす生活要因

日常生活の中でむくみを起こしやすくしていないか、まずは生活を見直してみましょう。

塩分過多の食事

妊娠中は和食中心で、できるだけ塩分控え目の食事をしてくださいと産婦人科で指導されました。

塩分を取りすぎる食事をしていると、カリウムと呼ばれる体の中にある塩分を尿や汗として出す働きが間に合わず、体の中にある塩分を低くしようと水分を溜め込むことでむくみにつながってしまうのだそうです。

 
ただし食事面で注意したいのが、ヘルシーで体によいイメージの和食でも、味付けによっては非常に塩分が多くなってしまいます。

ガストのメニューで例えますが、和食の「鶏と豆腐ハンバーグのヘルシー和膳」が塩分3.9gに対して、洋食の「オムライス特製きのこソース」が塩分2.6gと洋食の方が塩分が少ないのです。

 
和食は塩や醤油を使って味付けするので、味の濃い料理を作っていては意味がないです。
妊娠中は1日の塩分摂取量は7~8gを目標にした方がよいそうですが、小さじ1杯半なんてすぐですよね。

長時間同じ姿勢で過ごす

長時間の立ち仕事や座り仕事は、どうしても長い間同じ姿勢でいると血行が悪くなってしまいます。

その他にも、たまに仕事中や電車で足を組んでいる人を見かけますが、その仕草は非常にセクシーですけど、むくみを増長させるし、骨盤を歪ませる原因になるのでやめた方がよいです。

同じ姿勢で仕事をしている人は、正しい姿勢を心掛けたり、時々ストレッチをして体を動かすことでむくみ改善できます。

冷え症

冷えはとくに女性の人に多いと思いますが、これは女性の方が男性に比べて一般的に筋肉の量が少ないことにより、心臓から血液を押し出してから、不要になった水分や老廃物を血液が心臓に戻す力が弱いのです。

いわゆる心臓のポンプ機能が弱くなってて、むくんでいるのです。

 
冷えやむくみはダイエットに大敵のセルライトの原因となります。
そしてセルライトが出来ると、今度はむくみや冷えを起こしやすくなるという悪循環。

冷えを改善する為に、筋肉をつけることも一つの手です。

運動不足

むくみは水分が多くなり、リンパ液の流れが悪くなって老廃物が外に出せなくなります。
このリンパ液の流れを良くする為には筋肉の力が必要となってきます。

 
妊娠中はどうしても運動不足になりがちです。
筋肉が弱まることでリンパ液が動きにくくなり、これもまた心臓から押し出された血液のポンプ機能が弱くなり、むくみが起きてしまいます。

 
その結果代謝も悪くなってしまいますので、運動量を増やし、筋肉量を増やせば、このリンパ液を動かす力が増えるのでスムーズに水分を排出できるようになるのです。

睡眠不足

夜更かしをした次の日は疲れが溜まっていたり、顔がはれぼったくなったことがありませんか。
睡眠不足だったり、寝ている時間は長くてもちょこちょこ起きていたりすると、疲れが体の中にたまってしまいます。
そして立っている時よりも横になっている時の方がリンパが流れやすくなっているので、睡眠時間はしっかりとリンパを流す為の時間として確保しておきたいですね。

 
出来れば夜の10時までに寝ることができればベストですが、生活環境の違いもあると思うので、夜の12時までには寝るようにした方がいいですよ。

むくみ対策にはなにが効果的なのか

むくみにならないように日常生活で気を付けたい点はわかりましたが、もうできてしまっているむくみにはどのような対策が必要なのでしょうか。

第二の心臓「ふくらはぎ」をマッサージ

ふくらはぎは足の血液を押し上げる第二の心臓と呼ばれるほど、実はむくみとも関連しています。

ふくらはぎの筋肉量があれば、筋肉によって老廃物や余計な水分をしっかりと心臓まで戻す力が強くなります。

 
イシカワクリニック院長の石川先生は、血液の流れをスムーズにする鍵としてふくらはぎに焦点を当て、ふくらはぎをマッサージすることで前身の血液の流れを円滑に保ち、不快症状を改善してくれるとTVで紹介していました。

 
石川先生による「ふくらはぎマッサージ」の方法は、

1.床の上に腰を下ろし、足をまっすぐに伸ばします。
2.息をゆっくり吐きながら、つま先を床に向かって倒し、足の甲を伸ばせるだけ伸ばす。
3.息を吸いながら、つま先を起こし、足の裏と床が直角になるまで足首を曲げる。
以上の2.3を10回繰り返したら、まずは以下の「一人法」から試してみましょう。

出典:自分療法のススメ 「ふくらはぎマッサージのやり方(絵を見て自分で揉む)」

 

食生活の改善

まずは今より少しだけでもいいので薄味、塩分少なめの食事を心がけることにしましょう。

 
それに加えて、カリウム(体の中にある塩分を尿や汗として出す作用)が多く含まれている、納豆などの大豆類や果物、海藻類を多く食べることでむくみが改善できる場合があります。

 
私の場合は野菜を多めにとるようにして、あとはサラダなどのドレッシングをできるだけやめてレモンに変えたり、食事をする時は野菜類から食べるようにしました。

他にも夜の食事を少なくするために、小皿に分けて、朝ごはんはしっかり食べるように工夫しました。

 
最初のうちはできるだけ和食にしたり、カロリーも気にして、お菓子も食べないように気を使っていましたが、正直その生活に疲れてストレスがたまり、ストレスは逆効果なので、自分でカロリーの低いものを手作りしたり、時には塩分少なめを意識しながらお菓子は食べています。

 
小豆を使って体重増加を抑えたり、むくみを抑えられるか試してみた内容の記事もありますので、興味がある人は覗いてみてください。

お風呂でゆっくり温まる

ほとんどの人が1日1回はお風呂に入ると思いますが、その時はぬるめのお湯で半身浴が効果的です。

半身浴までは出来なくても、シャワーでなく湯船に入ることで、体が温まり血行がよくなりますよ。

湯船につかりながら「グーパーグーパー」と両足の指を開いたり、閉じたりすると手軽にむくみの解消にもつながるそうです。

軽めの運動で筋力UP

ふくらはぎでの筋肉量をつけると書きましたが、体全体の筋肉量を増やし、リンパの流れをよくするために運動はオススメです。

ただし急に過激な運動をするのは、逆にむくんでしまったり体重が増えてしまったりする場合がありますので注意してください。

 
運動するのであれば、有酸素運動などのゆったりとしたウォーキングやジョギング、ヨガなどがよいでしょう。

 
私は、天気のよい日は朝晩と15分程度のウォーキングをしています。

夜寝る時に足元にクッションを置く

夜寝る時に、足元に高さ15~20㎝あげるように置くと、むくみに効果的なようです。
心臓から送り出された血液は全身を回ってまた心臓に戻ってきますが、その時に足を心臓より高くあげることで戻りやすくしてくれます。

 
ずっと立ちっぱなしの姿勢では重力との関係もあり、私の場合は足がすごくむくみやすいので、今は平べったいクッションを二つ折りにして、足元を上げています。
クッションが動いてしまっていることも時々ありますが、気軽にできるのでよいですよ。

 
ただし足を上げる方法は、水分の流れを下に行かないようにしているだけなので根本的な解決にならず、今度は顔がむくんでしまったということもあるようです。

 
夜寝る前に足を高くして寝ても改善しない場合は、別の方法をオススメします。

意外に知られていない、日常生活でもっとむくませる原因

むくみが出てきた時に、病院で水分をしっかり飲むように指導されたり、自分自身で水をこまめに飲むように気を付けている人も多いと思います。
もちろん足りない水分をきちんととることは大事ですが、水分もとりすぎると、逆にもっとむくんでしまう場合があります。

 

私たちも水分を摂り過ぎると、体にさまざまな害が起きてきます。漢方では2000年も前から「水毒症」といわれ、「水は、生命にとって最も大切だが、大変危険な害毒をもたらすこともある両刃の剣である」と考えられています。

出典:水をたくさん飲めば本当に体によいのでしょうか?」

 
良かれと思って水を飲みすぎてしまうと、体の中で水分が排出できずに溜まってしまいますので、なにごともほどのほどにすることが大事です。

妊娠中のむくみ解消お助けグッズ

上記のことを試しているのに、むくみがなかなか改善しないという頑固なむくみの人は、むくみ解消グッズを使ってみてはどうでしょうか。

着圧ソックスによる改善

妊娠中や産後のむくみに、「着圧ソックス」が効果があります。

着圧ソックスは、ただやみくもに圧力が高いものの方が効果があるわけではありません。

そして各メーカーによって測定方法も違ってくるという曖昧なものだったりするそうですので、まずは自分にあっている着圧ソックスを見つけることが先決ですね。

 
私が一番オススメできると思う着圧ソックスは、値段が高いのですが、もともとが医療用として開発された「リカバリーソックス」という製品です。

アメリカやヨーロッパで登録されている特許技術を使用したり、病院でもむくみ治療に使用されているので安心感もありますし、洗濯しても伸縮性が変わらないという点が評価できます。

 
他のメーカーで夜間用の着圧ソックスも売られていますが、どうも夜間に履いて寝ると、顔がむくんでしまっているという声も聞きますので、まずは日中に着用するようにしてみてください。

むくみ対策サプリメント

妊娠中のむくみ対策として「こころからだあんしん葉酸」というサプリメントがあります。

妊娠中の変化が激しい時期ということもあり、体に合わなかった場合は180日間全額返金を保証してくれるし、徹底した品質管理のなかで、香料・着色料・保存料・漂白剤・発色剤などすべて無添加なので妊娠中でも安心してとれます。

 
また「こころからだあんしん葉酸」は、むくみに対して効果があるだけではなく、1日の栄養素が一度にとれるため、妊娠中のつわり時期の栄養補給としても効果的ですし、葉酸がしっかりと赤ちゃんに届くように吸収率を高めてくれるのも嬉しいサプリです。

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100均でむくみ対策

最近の100均はさまざまなグッズがそろっていますが、むくみ対策用品もありますので見にいってみてはどうでしょうか。

100均のなかで、足のむくみに効果があると人気があるのは

  • 足裏樹液シート…樹液で足裏から毒素を出してくれる効果がある
  • 青竹踏み…昔からある健康法で、足の血行を良くしたりする効果がある

2商品とも、足のむくみに効果があると言われています。

とくに青竹踏みは、「私は、毎日青竹踏みしているんです」と母親学級で一緒になった妊婦さんが絶賛していましたし、昔からの健康法でとりやすいかと思います。

樹液シートも足のむくみに効果があったという意見がありますよ。

100円均には他にも着圧ソックスなどがありますが、着圧ソックスに関していえば、先ほど紹介したように医療現場でも使われている「リカバリーソックス」の方が効果が期待できると思うのでオススメしますが、100円でも効果があったという人もいますので、まず手軽に試してみるという手もありです。

私がむくみに一番効果的だったのは?

色々とむくみ対策を試していましたが、私が一番効果的だったのは「休養」です。
「休養が効果的なんて本当?」と思う方もいると思います。

 
私も体重が増えすぎないように一生懸命に食事に気を使ったり、ウォーキングをして体を動かしたり、日中は子供たちと一緒に遊んだりしていたのですが、体重が増え続けていたんです。

 
その結果体が疲れてるなと思うこともありましたが、それでも体重を増加させたくない思いで少しくらいなら無理をして動いて過ごしていました。

「体重が増加している状態でゆっくりなんてしてたらもっと太るでしょ!!」と思っていましたし、子供2人を見ながら生活しているとゆっくり休むこともできなかったのもあります。

 
むくみの対策で「疲れたら、体を休めることが大事」ということを知って、「今日は疲れたから、もう何もせず子供たちと一緒に転がってよう」と思い切って横になっていました。

トイレに行くと、尿がたくさん出るし、今まであまり行かなかったトイレに何回も行きたくなるようになりました。

 
便秘の時にも思いましたが、たまには力を抜いて、疲れた時にはしっかり横になって休んだほうが、気持ちの余裕も出てきて体重の増加も落ち着くこともあります。

 
ただいつも休養しているのにむくむという人は、私とは別の理由によってむくみが起きているんだと思います。

 
そういう人は、運動量が足りなかったり、同じ姿勢によってむくみが起きている可能性がありますので、自分の体がなぜむくんだのかを考えながら色々な方法を試して改善していってくださいね。

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