子育て・育児

子供の「指しゃぶり」の原因とやめさせる方法

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MartisFuksu / Pixabay

赤ちゃんや小さい子供が指しゃぶりをしている姿はよく見かけますよね。
我が家の3人の子供たちも6歳、4歳、2歳になり、残すは一番下の子供が寝る前に少しだけの指しゃぶり

はじめての子供の時は、他のお母さんから「指しゃぶりは癖にするとやめさせるの大変だよ」「指しゃぶりをずっとしてると、出っ歯になるよ」なんて聞いて心配になりました。
ここまで3人の子供たちを育ててみると、指しゃぶりをやめるように声掛けしてみても、なかなか止められないことは理解しています。

保健師さんからは、「指しゃぶりは成長過程だから気にしなくて大丈夫。自然としなくなるから」と言われ、0歳、1歳、2歳・・・と成長していってもやめない3人の我が家の子供たち・・・。

指しゃぶりは発達過程として生理的現象であるものの、長期間続けてしまうと歯並びや噛み合わせに影響が出ることがありますので、親としても不安ですよね。

我が家の子供たちがいつ頃、どのような方法で指しゃぶりをやめたのかを紹介します。

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子供の「指しゃぶり」の原因

そもそもなんで、子供はあんなに「指しゃぶり」をするのでしょう。

「成長過程の一つ」「精神安定剤の一つ」など色々と原因が言われてますが、

①吸啜反応の延長として習慣化
②計画授乳の強制により、本能が満たされず、その代償として発現
③精神的緊張を解除する手段
④心理的欲求不満の代償
⑤愛情独占の表現
⑥性的快感の本能的な幼少自慰行為

出典:嘉藤「小児期の口腔習癖とその治療法」

「癖」や「おっぱいの代わり」、「精神的安定剤」「不満の表れ」「愛情不足」「本能的なもの」など、その子なりに色々な要因があると言われています。

我が家の場合ですが、子供たちに共通していたのは、夜寝る前の「習慣」と精神的に落ち着くための「手段」として使っているように感じました。

指しゃぶりについては「愛情不足のサイン」という人もいますが、我が家の子供たちは「寝る前には指しゃぶりしていると落ち着くし、しゃぶろう」といった感じでした。
何か物足りなさとかはあるのかもしれませんが、寝かしつけている時に手を握ろうとすると拒否されていたことを考えても、「もっと愛情が欲しい」と思っているようにはあまり感じません。

指しゃぶりはいつまでにやめさせればいいか

我が家の場合ですが、子供が2歳半前後になったときに指しゃぶりをやめさせる対応を始めました。

子供の指しゃぶりをやめさせるタイミングについて専門家の意見として、3歳以下で始めるのは少し早いと考えられています。

指しゃぶりを気にしているお母さんがいたら、「3歳以下だったら、これは心が落ち着くから安心してやって」と。むしろ「やらせてください」というほうが害が少ないのです。

出典:公益財団法人 母子健康協会 「3.母乳とむし歯、おしゃぶり、指しゃぶりの考え方」

指しゃぶりに関していえば、専門家の間でも意見がわかれていて、小児科医では「無理にやめさせない」、小児歯科医「4~5歳を過ぎた指しゃぶりは指導したほうがよい」、臨床心理士では「4~5歳になっても持続する場合は、問題行動の一つとして対応する」といった意見が多いです。

専門家でも、指しゃぶりを「いつまでに絶対にやめるべき」という答えがないのです。

指しゃぶりの歯並びへの影響

指しゃぶりを「いつまでにやめるべき」という答えはありませんが、指しゃぶりを長く続けていくとやはり弊害があります。

日本小児歯科学会のサイトをみると「指しゃぶりの弊害」について、このように書かれていました。

(1)上顎前突:上の前歯が前方にでる。
(2)開咬:上下の前歯の間に隙間があく。
(3)片側性交叉咬合:上下の奥歯が横にずれて中心があわない。

出典:日本小児歯科学会「指しゃぶりについての考え方」

やはり、指しゃぶりは歯並びに影響するのです。

これはあくまでしゃぶる指の数やしゃぶり方、頻度も関係しており、小児歯科医の多くは4歳頃までに指しゃぶりを止められれば、大人の歯には影響がないという考えもあることから

指しゃぶりは子供が4~5歳頃までにやめると歯並びなどの影響は少ない。

ということがいえるでしょう。

4~5歳頃までにやめるためには3歳頃から、子供の指しゃぶりに対応するのがベターな気がします。

ただし指しゃぶりを長くしていても歯並びに影響がない子もいれば、4~5歳になっていないのに歯並びに影響してくる子もいるようなので、4~5歳には何が何でもやめさせなければいけないとは一概に言えないでしょう。

我が家の子供たちの指しゃぶりをやめさせた方法

指しゃぶりは子供の精神安定剤でもあるから、頭ごなしに叱ったり、怒ったりしちゃいけないとは頭でわかってはいるんです。
でもなかなかやめてくれないと、親としてはイライラしたりすることもありますよね。

私がイライラしながらも3人の子供たちの指しゃぶりをやめさせた方法をご紹介します。

第一子の長男の場合

お気に入りの指:人差し指と中指の2本
指の状態:指タコ
やめられた時期:2歳半
効果がみられた方法:「声掛け」

長男は2歳半頃まで、夜眠るとき、暇なとき、泣いてしまった時に落ち着くために指しゃぶりをしていました。

ミトンや絆創膏は自分で邪魔になると勝手にはずせてしまうので効果がありませんでした。

また寝かしつけている時に手を握ってあげたものの見事に拒否され、タオルや代替え用品を準備してもすぐに放置し、外でたくさん体を動かしても寝る前には「チュッチュッ」と指しゃぶりしてました。

長男の場合「指しゃぶり」に効果があったのは、下記のような「声掛け」です。

ゆびくん、長男君のお口に入らないでね。
長男君が病気になったら苦しい、苦しいして、お母さん一緒に遊べなくなるの悲しいから。

長男に対して「ゆびくんお口にいれるのやめようね」といった声掛けると、長男は言われるのを非常に嫌がったり、指しゃぶりを隠れてしようとしていたので、指に対して話しかけるようにしました。

指を入れなかった時は「ゆびくんありがとう。それだと長男君が元気で遊べるな」と褒めるのも指ですが、長男に対しても「指さんを我慢させてくれたんだね。ありがとう」と言って、注意する頻度を減らしたら2週間~1か月くらいでやめました。

またその時には、注意する頻度を減らす代わりに、長男に「3歳のお誕生日がきたら、かっこいいお兄ちゃんになるためにもゆびくんをお口にいれるのやめようか」と話をして、本人も「わかった」と約束していたため、納得して止めたのだと思います。

第二子の長女の場合

お気に入りの指:親指
指の状態:軽い指タコのみ
やめられた時期:2歳半
効果がみられた方法:「声掛け」

長女の場合は、夜眠る前や、泣いてしまった時に落ち着くために指しゃぶりをしていました。

長女も長男と同様に声掛けをすると、そのたびに指しゃぶりをはずしてくれたので「さすがお姉ちゃんだね」といった声掛けを続け、1~2か月ほどたってほとんどやめることができました。

ただ長男と違って、長女は3歳直前までは、寝る前や寝ている途中に指しゃぶりがみられることがあったので、寝る前には「一緒に手をつなぐ?」と聞いてみたり、寝ている途中に指しゃぶりをしていた時はそっと抜いたりを繰り返して、3歳になった頃には指しゃぶりをしないようになりました。

第三子の次女の場合

お気に入りの指:中指、薬指の2本
指の状態:2回爪がはがれる、指タコ
やめられた時期:2歳7か月の現在も少しあり
効果がみられた方法:「ビターネイル」

次女の場合は、夜寝る前と暇なとき、泣いてしまった時に落ち着くために指しゃぶりをしています。

上の2人と同様に話しかけたり、「3歳になったらやめようね」「お手てが痛い痛いしちゃうから、チュッポンできるかな」と声掛けしたりしてますが、「次女ちゃんは赤ちゃんだからいいの」「チュッポンしない」と反抗してきます。

また長男と同じように手をつなぐのは拒否、ぬいぐるみやタオルなどの代替品を渡すものの、片手でそれらを持って、もう片方の手で指しゃぶりをしていました。
他の対策が考えつかなくなったので、赤ちゃんから使える苦み成分のあるマニキュア「ビターネイル」を使用して2日で止めました。

マニキュアをつける時には下記のような声掛けをしたことで、塗らせてくれました。

指しゃぶりでおててさん痛い痛いだから、お薬塗ろうね。

指しゃぶりするからマニキュアを塗るというより、指しゃぶりで指が赤くなっているから、治療するためにお薬を塗ろうねといった提案なので受け入れてくれました。

指しゃぶり対策の苦み成分があるマニキュアは、マヴァラの「バイターストップ」が有名です。
でも対象年齢が4歳以上から大人だったり、口コミで苦みが強いこと、リムーバーなどを使用して落とす必要があって面倒くさかったため、我が家では「ビターネイル」を選びました。

「ビターネイル」のマニキュアを塗ると苦みは感じますが、お風呂に入るととれてしまうようで、その都度塗りなおしてます。

「ビターネイル」のおかげで一度指しゃぶりをまったくしなくなりました。
しかし次女が「自分の」という主張が強くなり、お兄ちゃん、お姉ちゃんに遊びにいれてもらえないことが続いたことが関係しているのか、指しゃぶりをしなくなって数週間後からまた少しするようになっています

今回は、薬を塗ることを拒否しているので、少し見守りながら時々声掛けをしたりと様子をみている状態です。

他のお母さんの指しゃぶり対策

我が家の場合は上記のような方法をとりましたが、他のお母さんたちも色々な方法を試していました。

おしゃぶり

指しゃぶりが頻繁になったときに、おしゃぶりに変更させたお母さんがいました。

おしゃぶりは指しゃぶりと違って、いつでも捨てられることが良かったようで、「2歳のお誕生日になったから、おしゃぶりはバイバイしようね」と本人の前で、はさみでチョッキンと切り、ゴミに捨てたところ「おしゃぶり」をやめられたそうです。

その後に指しゃぶりがまた始まることもありませんでした。

 絵本「ゆびたこ」

ポプラ社からでている「ゆびたこ」の絵本を読んだところ、「ゆびたこ」が怖くてやめられたというお母さんもいました。

その子供が3歳を超えていたこともあり、絵本の内容が理解ができてやめられたんじゃないかと話していました。

包帯ぐるぐる巻き

皮がめくれるほど指しゃぶりがあったという子のお母さんは、絆創膏や声掛けがダメだったために、自分で取れないように包帯をぐるぐる巻きにした結果、やめたそうです。

 子供の指しゃぶり対策まとめ

指しゃぶりは自然に止めるまで放っておいてもいいのか、すぐに対応しないと歯並びに影響があるのかが親としては悩みますよね。

子供の歯並びに影響がなければ、お母さんも指しゃぶりをそんなに気にしないでしょうし、周りの人から「そろそろ指しゃぶりやめさせたほうがいいんじゃない」なんて言われることもなく、放っておかれる問題でしょう。

ただ「いつまで指しゃぶりをしていても大丈夫か」については個人差が大きいようです。

我が家の場合は2歳半まで指しゃぶりをしていた長男・長女の歯並びは普通で、現在も指しゃぶりが多少ある次女にも歯医者で指摘されたことはなく、今後の予測はできません。

そもそも専門家の間でも意見が異なるのですから親も迷うと思いますが、「ハッピーノート ドットコム」の秋山千枝子先生によれば、このように書いてありました。

子どもの気になるくせをみつけたら、まずは気にせず知らないふりをして観察し、続くようであれば他のことに気をそらせるように誘うことで忘れさせられるかどうかをみて、それでもしつこく続く場合や子ども自身も気にして困っている場合は、小児科医などの専門家に相談してください。

出典:ハッピー・ノート ドットコム「子どもの気になるくせとは」

指しゃぶりを見てすぐに対応しなければいけないのではなく、まずは子供を観察することが大事かもしれません。

子供の行動で気になる部分が出てきても、それをきちんと分析してみると、今まで見えてこなかった子供の気持ちを知るきっかけになったりします。

また子供への対策も色々模索していくうちに、このパターンはやめといた方がいいなとか、親自身も子供に対してレベルアップできそうなので、私も次女にはどんな時に指しゃぶってて気をそらせるかを確認していきたいと思います。

ただお母さんもいつでもフルパワーで元気なわけじゃありません。
親のイライラが子供に影響してしまって「指しゃぶり」の頻度が増えてしまったり、子供が不安定になってしまったりした場合は、一度中断したり、専門家などに相談してみているのもいいと思います。

私も親からいつもガミガミ言われていることは頭に入らなくても、お医者さんから注意されたら途端に気になったりすることもあるので、子供たちも親以外から言われたら反応が違うかもしれませんよ。

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