子供が6年間使い続けるランドセル。
今やランドセルの色もデザインも本当に多いので、子供だけでなく親や祖父母にとってもランドセル選びは楽しみのひとつかもしれません。
我が家の場合、はじめは子供と一緒に楽しくランドセル選びをしていたんです。
でも子供の意見を尊重しようと思っても子供の主張がコロコロ変わり、たくさんのランドセルを見ていくうちに、最終的に親もどれがいいのかわからなくなりました。
結局「今日、ランドセルを買おう」と意気込んで買い物にいったはずが、
ランドセルは、どれも似たようなものなの?
子供より親の意見になってない?
それぞれのランドセルのよいところ、悪いところがあってどっちがいいの?
とエンドレスに繰り返し、結局購入できずに帰ってきました。
商品を買う時に選択肢が多いと購入した時の満足感はありそうですが、実は心理学には「決定回避の法則」というものがあり、選択肢が多くなりすぎると、どれを買うか逆に悩んでしまって、決定が難しくなります。
まさに私たち夫婦は、子供のランドセル選びで「決定回避の法則」にはまってしまったのです。
また今は、ランドセルの種類が多い状況に加えて、人気のランドセルは数日で完売したり、早く購入すると割引があるものもあります。
なので親は余計に焦ってしまって、冷静な判断ができずに購入してしまい、あとで失敗したと思う人も少なくありません。
ランドセルを早めに買うことが目標ではないですが、せっかく気に入ったランドセルがあっても数量限定だと早い者勝ちになるのは当たり前。
なので余裕を持ったスケジュールでランドセル選びができるように我が家のラン活(子供のランドセルを選び、購入するための活動)で、やったこと、やればよかったことを書いてみます。
スポンサーリンク
ランドセルの販売動向
ランドセルのメーカーは大量生産されている場合が多く、夏からでも十分カタログを取り寄せたり、色を選ぶことができました。
ただし工房系は、夏にはカタログの取り寄せができなくなったり、商品の売り切れが見られたので、2017年(2018年入学者分)のランドセル販売動向を載せておきます。
[table id=37 /]
年々、工房系のランドセルの販売開始が早くなっていますので、あくまで上記は参考として見てくださいね。
ランドセル選びに迷ったら、第一歩は優先順位を決めること
知り合いのお母さんがランドセル選びをした時の話を聞くと、
「子供の意見で決める」
「安ければ何でもいい」
「ブランドを決めているから、そこで買う」
とある意味、ひとつでもランドセルを決める条件がある人は、購入まで早い傾向があります。
先ほど「決定回避の法則」の話をしましたが、今は昔と違い、ランドセル選びも種類が多いので、そもそも「ランドセルをどうやって選べばいいのかわからない」と子供も親も迷いやすい状況にあるのです。
なのでランドセル選びに迷っている人は、購入する前に「優先順位」をつけて、条件を絞ってしまいましょう。
優先順位のつけ方は、ランドセル選びなら「金額」「素材」「機能性」「デザイン」「保証」などが挙げられると思います。
ランドセルの価格
ランドセルの金額は本当にピンキリで、安いものであれば1万円以下のものからあり、高いランドセルでは嘘のような話ですが100万円を超えるものまであります。
なんとなく物を買う時に「安かろう悪かろう」といったイメージがあるかもしれませんが、たしかに安いランドセルだと、品質が低いことがあるようです。
ランドセルを修理している方が、実際に10,000円のランドセルをばらしていますが、外観や中のつくり、縫い方などの違いを説明してくれています。
参考サイト:You Tube 「10,000円のランドセルをバラしてみました」 hoptakasaki
とはいえ、すべてのランドセルの安いものは品質が低いのかというと、一概に言い切れません。
テレビのCMでも見かける「天使の羽」のメーカーでは、型落ちしたランドセルを安く販売しています。
親としてもランドセルを安く購入できるので、入学する子供のランドセル以外の必要なモノにお金を使うことができたり、安かったからこそ壊れたり、傷つけられても買い替えればよいという意見も聞きました。
ランドセルの素材
ランドセルの素材は①「コードバン(天然皮革)」②「牛皮(天然皮革)」③「クラリーノ(人工皮革)」の3種類です。
価格は「コードバン」が一番高く、次に「牛皮」が続き、最後に比較的手軽に購入しやすい「クラリーノ(人工皮革)」の順になっています。
素材の違いとしては、クラリーノ(人工皮革)は耐久性や質感などが、天然皮革に比べて劣りますが、軽くいので扱いやすく手入れがしやすいのがメリット。
天然皮革は重く汚れや水に弱いですが、つくりが丈夫だったり、使えば使うほど味が出て、使用者の体になじみやすいのがメリットです。
素材は重さや扱いやすさ、価格を重視したクラリーノ(人工皮革)にするか、または質感や耐久性を重視した天然皮革にするかといった目的によって違ってきます。
ですが実際に、ランドセルを見に行ったところ、クラリーノ(人工皮革)も天然皮革もデメリットに対して各社なりに工夫しているランドセルが多い印象を受けました。
なのであくまで上のような傾向があると捉えてください。
ランドセルの機能
今は昔と違い、ランドセルによってはフタを閉めると自動的にロックがかかる「ワンタッチ自動(オート)ロック機能」や「持ち手」があるなど、子供が使うのに便利なように工夫されているランドセルがたくさんあります。
このランドセルの機能はそれぞれメリット・デメリットがあるようですが、口コミでは「あれば楽だけど、絶対に必須ではない」という意見も多いです。
子供の性格によっては「他の友達のランドセルにはあるのに自分だけない」と不満に感じたり、逆に邪魔に感じたりと一人ひとりの環境や考え方によっても違ってくると思います。
ランドセルのデザイン
今のランドセルは、フタの形やカラー、内装の色やボタンの形、金具や刺繍などがさまざまです。
世界にひとつだけのオーダーランドセルを扱っているお店もあるくらいなので、みんなが同じランドセルではなくなりました。
なので色々な選択肢の中から、カタログなどを取り寄せて子供と一緒に見るのもいいですし、興味があまりないようであれば、ある程度親が絞ってしまうのもいいかもしれません。
あまり奇抜なデザインや色だと浮いてしまうのではという不安もあると思いますが、地域性や、その子供の性格によって、浮くかどうかは違ってくるようです。
工房系のランドセルを見ていると、カラーがあまり多くないこともあるのか、店員さんの話では、男の子の場合は黒を購入する場合が多いとのことでした。
どうしてもデザインやカラーは、あまり個性が強いと途中で飽きてしまう子供がいるようです。
自分の選んだデザインやカラーだからこそ、物を大事に使える子供もいます。
子供の性格をみて、すでに自分の意見をしっかり持っている子供なのか、周りにあわせることを好む子供なのか、どこまで親が子供の意見を尊重するかを考えたらいかがでしょうか。
6年間の修理保証
日本かばん協会では、品質の保証がされているランドセルに「信頼と安心の保証マーク」をつけており、この「信頼と安心の保証マーク」がついているランドセルは購入日から小学校卒業までの6年間の修理保証が約束されます。
参考サイト:一般社団法人 日本かばん協会
6年間の修理保証ができる品質のランドセルなのかも重要な選ぶ基準です。
保証されているといっても、あくまで普通に使っていて壊れた場合に無料で直してくれるというだけで、それ以外は有償の場合が多いので、どの部分までが無料で保証されるのか確認しておいてください。
またお店によっては、独自に6年間完全無料で修理の保証をしてくれるランドセルもありましたので、とくにランドセルを乱暴に扱いがちな男の子の場合は参考にしてみてはいかがでしょうか。
一緒にランドセル選びをした子供の性格とランドセルの使用環境
我が家の場合は、まずランドセルを使用する長男の性格と小学校までの環境面を考えて、ランドセルの優先順位を考えることにしました。
我が家の長男はこんな子供です。
【体格・性格】
- 皮膚が弱い
- 体格は細身
- 物を扱う時は雑
- 手先は不器用
小学校までの道程や使用環境はこのようになっています。
【環境面】
- 自宅から小学校までの道のりは徒歩40分程度
- 坂道、階段あり
- 雪が積もる地域
この条件を踏まえて考えると、我が家の場合は優先順位の一位が「丈夫さ」になりました。
長男は肩掛けの水筒を引きずったり、おもちゃを片づける時にガシャンガシャン音を立てながら片づけるなど、物の扱いを見ていてとても雑なんです。
小学校の行きや帰り道に木や電柱などにぶつけることが目に浮かび、そこに雪が降ることも考えて「丈夫さ」は必須項目になります。
また小学校までの道のりが40分程度と遠く、その間に坂道があるので、優先順位の二位には実際の重さではなく、「背負った時のランドセルの軽さ(背負いやすさ)」を考慮しました。
とはいえ、今のランドセルはほとんど「丈夫」にできているし、背負った時のランドセルの軽さについては、実際に本人に背負わせてみないとわかりません。
カタログでは不十分に感じ、実際の店舗を数か所回ってきました。
子供とランドセル選びをしてみたら
長男には何日かに分けて、15個くらいのランドセルを背負わせてみましたが、どれを背負わせてもほとんどが、
「いいね、いいね。このランドセルでいいよ」と同じコメントの繰り返し。
また同じランドセルの色違いを背負わせているのに「こっちは重くて、こっちが軽いね」と言ったり、「やっぱり、反対かな」と、まったく参考にならなかったです。
色に関しても最初は「こげ茶」と言っていましたが、その後「ネイビー」に代わり、「黒は嫌だ」と言っていたと思ったら、最終的には「男の子っぽい色ならなんでもいいよ」と意見がコロコロ変わっています。
ランドセルを最後に決める時も「最初こげ茶って言ってたから、こげ茶にする?」と確認すると、「いやネイビーがいい」と言い出し、こげ茶とネイビーと黒を実際に並べて見せて「どれがいい」と聞くと、「こげ茶とネイビー。いや男の子っぽければなんでもいいや」と言い残し、隣のキッズスペースに直行。
ランドセルの色選びも難航しましたが、ランドセルの販売店にいた他の家族も同じような状況になっているのを結構見かけました。
ランドセルの色選びについては、長男の性格の問題もありますが、店員さんから言われたのが、「ランドセルの色選びは、とくに男の子だと朝と夕方で意見が全然違うこともありますよ」とのことでした。
好きなランドセルの色を自分で選べる子もいるそうですが、どうも我が家の長男のように、意見が変わりやすかったり、「どれでもよい」といってランドセルに対する希望があまりない男の子は少なくないようです。
また男の子は、やはり乱雑に扱ってしまう子も多いので、親は「丈夫さ」を重視している人が多いと聞きました。
我が家のような比較的活発な男の子をお持ちのお母さんは、何度注意しても行きや帰り道にランドセルをぶつけてきたり、木にひっかけてきたり、ランドセルに乗っかったりする姿が目に浮かぶでしょうから「丈夫さ」は重要だと個人的に思います。
ラン活はいつからはじめるべきか
最終的に我が家は何日かランドセルを見て回ったものの「長男にとって、一番良さそうなランドセル」を決めることができず、何度も夫と話し合いをしています。
その結果「他にもよいランドセルがないのか」という話になり、ランドセルのお店をもう一度探してみましたが、8月中旬にも関わらずランドセルの生産が少なめの工房系は売り切れになっていたり、残っていても色が選べなかったりでじっくり選ぶことができない状況になっていました。
生産数が少ない工房系のランドセルを候補にいれるのであれば、4月初旬から情報収集をしておかないと、カタログが手に入らなかったり、売り切れで商品を選べなくなります。
子供の希望があったとしても意見を尊重してあげられなくなるので、情報収集だけは、できるだけ早いうちから始めておくのがよいですよ。
まとめ
親と子供のランドセルに対する意見が違う場合は、ランドセルは6年間使い続けることになります。
途中で交換できないことを理解させた上で、選択の責任を子供に負わせるようにしたり、子供の意見を誘導しながら落としどころをつけるなどの工夫をされているご家族が多いようです。
我が家のように希望がコロコロ変わったり、そもそも希望があまりない子供の場合は、子供の意見を取り入れつつ、最終的には親が判断することになります。
我が家は色々と悩んだ末、最終的に夫と3つまで絞り、その中から長男に選んでもらうという方法で決定。
今回のランドセル選びを通して、選択肢が多ければ多いほど自由度は高いけれども、購入する為の決め手がないと、決定までのスピードが遅くなることを学びました。
ランドセル選びの参考としていただけるとありがたいです。
お子さんと親、そして祖父母が満足できるランドセルが見つかるといいですね。