出産記録 妊娠・出産

無痛分娩で長男を出産-無痛分娩の費用やリスク

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私は第一子の長男の時に「無痛分娩」、第二子、第三子の長女・次女の時は「自然分娩」を経験しました。
この経験が、あなたの参考になればと思い書いておきます。

さて、今回は長男の「無痛分娩」体験です。

最近よく聞く、痛くないお産と言われる無痛分娩。
日本では無痛分娩ができる病院は限られていますが、実はフランスやアメリカなどでは無痛分娩が当たり前のように行われています。

無痛分娩は日本では賛否両論で、「お腹を痛めて産まないと」という年配の人も多くいたり、リスクがあるという人もいますが、立派な出産方法の一つです。

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無痛分娩は本当に痛くないのか?

無痛分娩といえど痛みがまったくないとは言いえません。

約30%の方は痛みを全く感じなくなり、次の約30%の方は陣痛時にお尻にズーンとくる感じを覚え、次の約30%の方は痛みは感じるものの自然分娩に比べて明らかに軽くなります。

出典:医療法人 聖粒会 慈恵病院 無痛分娩 「さまざまな無痛分娩の疑問にお答えします」より抜粋。

無痛分娩をした約90%が自然分娩したよりも痛みは軽いようですが、まったく痛みがない人は約30%にとどまるようです。

私の場合はお尻の時にズーンとくるような感じが強くありましたが、やはり自然分娩の時と比べて痛みは少なかったです。
出産後に同じ病院で無痛分娩で産んだ人と話をする機会がありましたが、まったく痛みが無い人から、陣痛中もずっと痛かったという人まで(こっちは1人だけ)いましたので、体質や薬の効きやすさによって効果の違いが様々です。

無痛分娩は痛みがないお産ではなく、痛みをやわらげてリラックスした状態でのお産といえそうです。

私が感じた無痛分娩のメリット

  • 自然分娩の時と比較すると、やはり陣痛の痛みは少なかった
  • 産後の回復は早く、出産したに当日でも立ったり座ったり普通に出来ており、産後が楽

やはり無痛分娩の一番のメリットは痛みが少ないということだと思います。
自然分娩の時は子宮口が全開になるまではいきめないのですが、子宮口が8~9㎝くらいになるとかなり陣痛の痛みが強くなります。
その陣痛の痛みに必死で耐えるしかないのですが、無痛分娩の場合は、陣痛が強くなってくると麻酔をするので痛みが弱くなり、体力を消耗することもありません。

出産に体力をあまり使わないので、産後も体力があり、回復も早く、退院後もすんなりと日常生活に戻ることができました。
自然分娩での出産はどうしても体力を消耗してしまいますので、産後は疲れやすかったり、私の場合は指のしびれなどがあったりしました。

私が感じた無痛分娩のデメリット

痛くないお産なら無痛分娩で産みたいなと思うかもしれませんが、やはりメリットもあればデメリットもあります。
メリットだらけなら、それこそ日本でも他の国でももっと無痛分娩が普及しているんでしょう。

私が無痛分娩をおこなったことで、デメリットになってしまったなと思ったことは、

  • 分娩時間が21時間と長時間になってしまった
  • お産がなかなか進まず、陣痛促進剤を使っても陣痛が弱く(微弱陣痛)、吸引分娩になってしまった

日本では無痛分娩ができる病院が少ないですし、自然分娩よりも費用がかかるデメリットがあります。
そしてそれ以上に無痛分娩は麻酔を使って痛みをやわらげるので、自然分娩にはないリスクがあります。

無痛分娩は麻酔を使うため、子宮の収縮を起こす(いわゆる陣痛)神経領域に麻酔が行くことで、微弱陣痛になってしまうことがあるそうです。
それに加えて麻酔が効いていると子宮口が全開になってもいきむ感覚がわからず、吸引分娩や鉗子分娩になることが非常に多いです。

そうなると出産時に吸引分娩や鉗子分娩によって母体と赤ちゃんの両方のリスクが増え、吸引分娩の技術が進歩してるといえど赤ちゃんに障害や後遺症が残る可能性も少ないですがゼロではありません。

無痛分娩を選んだ理由や費用は?

私がなぜ第一子の時に無痛分娩を実施したのかというと、実は最初は無痛分娩をするつもりはなかったんです。
バースプランにも自然分娩希望と書いていたくらいなんですが、結果的に無痛分娩で出産しました。

正直に言うと、息子の時に無痛分娩にして良かったのか、悪かったのかがイマイチわかりません。
これは出産の時に麻酔を入れると赤ちゃんの心拍が下がるというトラブルがあった為、その原因が無痛分娩をしたから起きたものなのか、むしろ無痛分娩をしたから無事に産むことができたのかが、今でもわからないからです。
これは分娩方法というよりも、たぶん病院選びの段階で問題があったような気がしますが、、、。

ちなみに、実際にかかった費用は54万円(備考:入院5日間、個室、平日時間内)でした。

費用はもっと高いイメージがありましたが、自然分娩より若干高いくらいでした。
ただし病院の費用はピンキリで、私が出産した病院はたぶん無痛分娩にしては安い方に入ると思います。

 

無痛分娩とはどんなお産だったのか?

陣痛がきちんと来る前から私の場合はパジャマに着替え、すぐに背中に麻酔をしました(硬膜外麻酔)。
この時の麻酔はベッドで背中を丸めるよう横になり、背中にブスっと刺されました。
硬膜外麻酔は他の病気の時にも打ったことがあるのですが、陣痛ほどではないですがこの背中の麻酔は結構痛いです(笑)

私の場合は陣痛が強くない時に麻酔を打ったため問題はありませんでしたが、陣痛が強くなってから硬膜外麻酔を入れたお母さんは陣痛の痛みで動いてしまい、なかなか麻酔が入らずに大変だったそうです。

その後は陣痛が来て痛くなるたびに麻酔をいれますが、少しすると、足がジーンとして感覚がなくなった感じがしました(歯医者さんで麻酔を打たれたような感覚です)。
無痛分娩の処置をしてからは、トイレはいけないので導尿でした。

先生に「しびれはありませんか」と確認されて、「大丈夫です」と言うと、背中に針がささったまま、モニターをつけられて、他の部屋へ移動。

痛みが強くなると麻酔を入れて、陣痛を弱めてくれていました。
子宮口が全開になる直前は痛みはほとんどなく、お尻をドーンと押される感じがありました。

第一子出産までの経緯

さて、ちょっと?大変だった息子の時の出産体験はどうだったかというと、、、(長文ですので、興味のある方は読み進めてくださいね)

出産の三日前に朝、おしるしがありました。

おしるしを見て、もう出産だと思った私は、早速荷物をまとめて病院に電話すると、病院からは陣痛が10分おきになったらまた電話くださいと言われました。

ですがお昼ごろになり、軽いお腹の痛みはありますが、間隔をはかってみても「5分、20分、17分、8分、30分」とまったく不規則。
仕方がないので夫と一緒に階段の上り下りをしたり、買い物をしたり、まだかまだかと待ち構えていました。それでも、やっぱり不規則のまま。

夜に寝ようとすると痛みがかなり強くなってきました。
ですが、間隔はやっぱり不規則。たまに痛くなるのであまり眠れない。

病院に「規則的な陣痛じゃないんですが、けっこう痛いんですけど」と電話しますが、やっぱり「陣痛が規則的になってから電話くださいね」と言われてしまい、また様子を見ることに。

こんな感じを何回も繰り返して、不規則陣痛が丸二日間続いた後、夕方に一度病院で見てもらうことになりました。
その結果、赤ちゃんの心拍が低下しているということで即入院になりました。
赤ちゃんと母親が弱っている状態なので無痛分娩を薦められ、無痛分娩に変更になったのです。

薬を入れてもらうと痛みがやわらぎ、これだったら今日は寝れそうだと思っていて、夜中にウトウトしているとまた痛みが、、、。
もう一度、看護師さんに言うと、薬を再投入。
また痛みがひいてきたなと思ったら、突然モニターを見た看護師さんが、何も言わず、慌てて医師を呼びに行きました。

先生が登場して、モニターを見て難しい顔。。。

「ちょっと寝る格好変えられる?左を下にしてみて」と言われ、その指示に従いました。
この時にも子どもの心拍が低下していたそうです。

なので急遽、分娩室に移動しました。

なかなか陣痛が強くならない私は、その後に陣痛促進剤を打たれて、急に陣痛が強く始まり、それを無痛の薬で抑えてるので、ドンドンという陣痛の感覚だけがありました。
その後も破水しない為、バルーンを使い破膜。

ドンドンという痛みと戦い、もう何か出てくるよ~と思った時に、ようやく子宮口が全開になったようですぐにいきみました。
5~6回のいきみの後、助産師さんにお腹を押され、吸引分娩をしながら、3,550gの息子がポンと出てきました。
会陰だけでは物足りず、直腸まで裂けながら(笑)。

その後は避けてしまったところを局所麻酔をして、しっかりと針で縫ってもらいました。
麻酔がかかっているので痛みはないのですが、すごくひっぱられている感覚だけがありました。
この時に、すごく足がプルプルと痙攣したようになっていました。

その後に、処置された息子の登場。

入院してから、21時間かけてやっと息子を抱くことができました。

その後はすぐに移動し、少し休んだ後に自分で歩いて病室に行って、あとはのんびり過ごしました。
出産当日に直腸まで裂けているにも関わらず痛みはなく、むしろしっかり縫われたからから、円座クッションなどもまったく使わずにすみました。
疲労困憊だった体がウソのように次の日からは元気で歩き回れるようになっていました。

自然分娩での長女(2人目)の時の出産体験です。

無痛分娩を終えて思うこと

痛みにとても弱い人や、お産の時に体力的にきついなと思う人は、お産が長引いてしまったり、吸引分娩や鉗子分娩になる可能性が高くなることのリスクを知ったうえで、自然分娩をした時のリスクとどちらが良いのか選ぶと良いのではないでしょうか。

無痛分娩は病院をきちんと選びさえすれば、個人的には良いお産方法だと思います。
自然分娩も経験しましたが、陣痛に耐えるのにはかなり体力を消耗しますし、陣痛中に混乱する可能性があるようなら、むしろ無痛分娩で安全にお産に望むのもいいのではと思います。

痛みのないお産は赤ちゃんに愛情が持てないなどという人もいるようですが、無痛分娩であろうが、自然分娩であろうが、帝王切開であろうが、赤ちゃんが生まれた時の嬉しさやその後の愛情というのはかわりませんでした。

むしろ産婦人科医師の指示は別として、他人の意見に流されて出産方法を決めると後悔してしまうような気がします。

妊娠中にお母さんがお腹の中で赤ちゃんを守ってきたことには変わりがないので、赤ちゃんが元気に産まれてきてくれれば出産方法はどんな方法でも良いと思います。

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