子育て・育児

子供が壁や襖に落書きするのを止めるには

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crkmaga / Pixabay

1歳3か月になった次女は、最近お兄ちゃんやお姉ちゃんの真似をして、お絵かきをたくさんしています。
普段は暇になるとグズる次女ですが、お絵かきをしている時は静かに集中して楽しんでいます。

せっかく子供達も集中して絵を描いているんだし、今のうちにご飯作りをしようと思って、台所で料理を始めると「あー。お母さん、次女ちゃんが押し入れにお絵かきをしているよ」という長男の声。

慌てて振り返ったその先には、クレヨンで襖にお絵かきをしているニコニコな次女の姿。
ぎゃーーーーー!!

ここ賃貸なのにどうしようと慌てる私を横目に、次女はニヤニヤしながら、「私の絵はどう。まだまだ私の実力はこんなものではないのよ」とでも言いたそうな顔で、また襖にクレヨンを走らせようとします。

猛ダッシュでクレヨンをとりあげる私。
クレヨンを取り上げられた次女は、ふぇーーんと大泣きし、クレヨンの箱を私に投げつけます。
子供が壁や襖に落書きをしないようにするには、どうしたらよいのでしょうか。

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子供はなぜ絵を描くのか

子供が絵を描いている時ってすごく集中して、一生懸命に書いてたりしますよね。

NPO法人カラー応用支援協会は、子供が絵を描くことについてこのように記載しています。

 子供が絵を描くときは何を思っているでしょうか?
無心に一生懸命に楽しく自分の世界を表現しているだけです

出典:NPO法人カラー応用支援協会 こどもは何のために絵を描く…?

小さい子供は、絵を上手く書こうと思って書いていません。
言葉の代わりに絵を描くことで自分の気持ちを表したり、絵を描くことがストレス解消になったりすると言われますが、もっと簡単に考えれば絵を描くのが「楽しい」から書いているだけなんです。

その楽しい時間のなかで、子供は色合いを学んだり、書いている物に注目して模写したり、想像力を鍛えたりして成長していきます。
だけど子供は楽しくて夢中になると、クレヨンやペンが紙からはみ出してしまったり、ドアや床、襖や壁などところかまわず書いてしまったりもしますよね。

「楽しい」を大きく表現する子供の行動はとても魅力的なのですが、我が家のような状態では、親は楽しんでいられません。

襖への落書きを発見!!子供にはどう対応すればいいのか

では、子供がお絵かき帳など決まった場所に絵を描けば、親も子供も楽しい気持ちのまま遊べますよね。

そのためには、どうすればいいのでしょうか。

以前に私が臨床心理士さんから教わった行動療法に当てはめてみると、「好ましくない行動をした時には親は注目せずに、好ましい行動をした時に褒める(または注目する)」ことで、好ましい行動を増やしていけます。

参考記事:[blogcard url="http://kurashi-techo.com/child-iraira-handling"]
この方法を実践してみました。

次女がきちんとお絵かき帳にかけた時には褒めてあげて、襖や壁に書いてしまった時に注目をするのをやめてみた結果、褒めてあげた直後はお絵かき帳にちゃんと書いてくれました。
ただ褒めてから時間が経過すると、また襖に向かっていこうとしているので、完全にはやめられていません。
行動療法の理論だけでは、完璧に改善できませんね。
その為、私は子供がお絵かき帳などに描けた時は褒めると同時に、襖や壁に描こうとしている時は「お絵かきは紙にするんだよ」と言って、一時的にクレヨンを取り上げることにしました。

その結果、襖や壁に落書きすることは少なくなりましたが、子供も私も楽しくありません。

子供の落書きを褒めてしまうとどうなるか

時々子供が落書きをしてしまっても、親は子供を褒めた方が良いという意見があります。

確かに子供が楽しく自由な発想で大きな絵を書いているところに、親がストップをかけてしまうと、子供の能力が発揮できないかもしれません。
でも、実際に子供が落書きするのを一度でも褒めると「お母さんが褒めてくれた。じゃあもっとやろう」と、子供の落書きが増えます。

他に兄弟がいた場合は「僕もやりたい」と、落書きの被害が増える可能性がありますので、私はこの方法をおすすめできません。

別の方法でお絵かきを楽しむ

子供の成長の芽を摘んでしまう親にはなりたくないと思いますが、人に不快な気持ちをさせたり、迷惑をかける行動はいけないと思います。
現に次女に落書きをされて、私は迷惑をしています。
なので、親は子供が襖や壁に落書きをしてしまうのであれば、お絵かき帳や決まった場所で子供が楽しく絵をかけるような工夫をしてみてはどうでしょうか。

我が家が子供達に落書きをされない為に考えた対策

このままでは、次女に家のすべての襖に落書きをされてしまうと危機感が出てきた夫と私。
二人で子供への落書き対策を考えてみました。

子供の手の届く範囲には書けるものを絶対におかない

0歳~2歳ころまでの、特に小さい子供におすすめな方法です。
計画1「クレヨン持たせなきゃいいんじゃない作戦」

子供の年齢が小さければ小さいほど、自分では良いこと・悪いことの判断がつきません。
1歳前後の子供に「お絵かきはいいけど、するならばお絵かき帳にしようね」と理屈を説明しても、この時期はまだ理解が乏しいので、親が子供の手に届く範囲に書くものを置かないようにしましょう。
計画1を実行。
私「ははは。もうペンはテレビ台の下にしまったから、次女もとれまい」
次女「・・・あばば~(私にとれないものなどない!!)」とテレビ台の下を開ける。

作戦失敗!
書くものを棚の中に閉まったから大丈夫と思っても、安心できません。

1歳を超えてくれば、自分で椅子を移動させたり、棚を開けたりすることができるようになってくるので、気づいたときには「やられた!!」となります。
私「次女め、こしゃくな。次は襖の奥にペンをしまっておいたぞ。これでもう手も足も出まい」
次女「・・・(椅子を持ってきて、襖をあけるが手が届かない)。あ”--(とって~)」

作戦成功!!
書くものを置く場所を、子供の手が届かない位置にしたり、子供が棚を開けたりしないようにロックをしてしまえばとれません。

この場合、5歳の長男や3歳の長女も自分でペンが取れない為、何度も「お母さんペンとって」と呼ばれる回数が増えてしまいました。

紙以外の物にお絵かき

特に2歳くらいの、少し大きくなった子供におすすめの方法です。

「楽しい」はずのお絵かきを制限ばかりしたら可哀相かなと思い、時々段ボールや発泡スチロール、紙皿などを渡してあげて絵を描かせてあげるようにしてみました。
計画2:「紙以外を使ってお絵かきに変化をもたせよう作戦」

私「どれ次女ちゃん。お母さんと一緒に発泡スチロールにお絵かきしようではないか」
次女「・・・あばば~(早く発泡スチロールを渡しなさいよ)。キュッキュッ。ニコニコ」
長男&長女「面白そうだから、一緒にいれて」

作戦成功!!
子供も大人も、新しいものには興味を持ちますよね。

お金をかけなくても家にあるものを使って工夫すれば、絵を描くのを新鮮な気持ちで楽しめますよ。

お絵かきのできる特別な場所を作るのも効果的かも

私が小さい頃の話になりますが、2人の兄と一緒に当時お菓子と一緒に入っていたビックリマンシールを手当たり次第家の壁に貼り付けたことがありました。

シールを家の中に貼ったことで父に怒られたのですが、その後に父がお絵かきやシールを貼る専用の柱を作ってくれました。

シールやお絵かきのできる特別な場所は、子供心にも秘密基地を見つけたように嬉しく、父に言われたとおりにその柱にだけ集中してシールを貼ったり、書いたりしていましたので、特別な場所を作るのも効果があるかもしれません。

 

使うクレヨンやペン選びにも注意

とはいえ、子供達が落書きするのは一瞬の隙だったりするので、万が一書いてしまっても後ですぐに消えるものを使いましょう。

書いて消せるクレヨン

「kitpas(キットパス)」・・・日本理化学工業株式会社が、子供から大人まで楽しめるように作った新しいタイプの筆記用具です。
窓ガラスや画用紙にお絵かきできるのはもちろんのこと、傘やグラスにお絵かきをしたり、水で溶かして絵の具にまで早変わりしてしまうという、アイデア次第で色々と遊べることができる優れもののクレヨン。
描き心地や発色がよく、書いても水で濡れたタオルなどですぐに消えるから、子供だけでなく大人も一緒になって楽しんでいる人も多いようです。

デメリットとしては、クレヨンが柔らかいので少し折れやすいことと、クレヨンを包む紙が抜けやすく、子供の手や服にクレヨンがついてしまうことです。

書いて消せる色鉛筆

「フリクションいろえんぴつ」・・・パイロット社から出ている、こすると消えるフリクションシリーズ。
温度変化を利用したインクを使っているので、実際に文字が消えているわけではないけれど、摩擦熱を利用して文字が消えているように見せることができる非常に面白い商品。

消しゴムを使っているわけでもないので、消しカスも出ないし、子供にも安心して使わせることができます。

デメリットとしては色鉛筆の色が薄いという意見が多くあることと、温度変化を利用して文字が見えたり消えたりしているので、温度が-10℃前後になると、消した筆跡が戻る可能性があります。

子供が紙に書いてる落書きを消すには良いけど、襖や壁などに描かれた落書きの場合は、一見消えたように見えても後で絵が復活する可能性があるので、注意が必要です。

三菱鉛筆のユニアーテレーズカラーという色鉛筆なら消しゴムで消えるようですが、デザインやスケッチなどに最適と書かれていることからわかるようにこちらも色鉛筆の色が薄いのが難点です。

水で消せるサインペン

「洗濯でおとせるサインペン」・・・サクラクレパスから出ている、我が家でも使ってるサインペン。
発色が良いことや、子供がキャップを閉め忘れても数日くらいならインクが乾くこともなく使えたり、ペンの太さも子供にちょうど良いので、使い勝手がいいと評価の高いサインペンです。
洗濯すれば洋服に書いてしまったペンは消せるし、テーブルなどに描いてしまった落書きも水拭きで消せることも高評価につながっていそうです。

ただデメリットとして、手足など体についたペン跡は落としにくいことや、襖など洗えない紙に書かれた場合は消えないことがあげられます。

書いちゃった後に消せると定評がある消しゴム

「SEED CP-10」・・・色鉛筆や柔らかい鉛筆用の消しゴムです。
粘着性が高く、色鉛筆を消したいという人によくおすすめされている商品ですが、まったく消えなかったという意見もあるので、どうも色鉛筆との相性があるようです。

「砂消し」・・・研磨剤が入っている消しゴムで、インクをくっつけて取る消しゴムとは違い、文字を書いた紙を削って文字を消します。
最近ではボールペンが消える消しゴムなどの商品も売ってますが、これも砂消しの一つですね。
ただ砂消しは紙を削るので、襖や壁に書かれてしまった字を消そうとすると、一緒に壁や襖も削れるのであまりおすすめしません。

子供の落書きを止めるために私が試したこと

子供が壁や襖に絵を描いてしまうのを、まずは

  • 子供の手に届く場所に書ける物を置かない
  • クレヨンやペン選びを考える

の2点を考えて、子供に書かれない工夫と、もし書かれてしまった時に文字を消せるような対策を考えました。

そのうえで、子供の絵を描く楽しみを奪ってしまわないように

  • 紙コップやプラスチック、段ボールなど紙とは別なものを使う
  • 書ける場所を専用に作るなどの特別感を出す

などの工夫を凝らしてみました。

 

ここまでやっても落書きする強者の子供もいると思います。

我が家も長男と長女は、私がダメと言ったことはあまりやらない性格ですが、次女はダメと言われるとなぜかもっとやろうとする性格ですし、年齢的なこともありますので、こういった子供は「自分の中で気に入った場所がある」「大きく描くのが好き」または「親から注目を集めたい」など、なぜ描くのかを見極める必要があります。

お絵かきをもっと楽しめる方法を考えてみよう

子供は絵を描くのを楽しんでいます。

それならば親も子供に落書きをやめさせることだけを考えるのでなく、襖や壁に落書きを書かないようにした後、どうすれば親も子供も楽しくお絵かきができるように考えた方が楽しいですよね。

そもそも子供の落書きに「きゃー」と騒いでる私も、小さい頃を思い返すと柱や壁に落書きをしてみたり、シールを貼っていたので気持ちはよくわかります。
子供も親も一緒に笑いながら、楽しくお絵かきができるように頑張りましょう。

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