子供の病気

子供が水いぼに感染!プールや水遊びでもうつるの?

投稿日:

Onemadis / Pixabay

夏と言えば子供たちが楽しみにしている「プール」がありますよね。

我が家の子供たち3人も、暑い日にプールで水遊びができるのをいつも楽しみにしています。
猛暑が続く2018年の夏、小学1年生の長男が「水いぼ」に感染してしまいました。

ウチの子が「水いぼ」になるのが初めてで、どう対処したらいいかわからなかったので、かかりつけの小児科に連れていきました。
すると医師から「水いぼは自然に治るから、放っておいて大丈夫だし、プールも入っていいから」と言われたのでホッとしていました。

ところが、医師に言われたとおりに水いぼを放っておいたら年中の長女と3歳の次女も感染してしまい、なんと次女の保育園では水いぼがあるとプールは禁止で入れないと言われました。

現在は日本臨床皮膚科医会・日本小児皮膚科学会・日本皮膚科学会の統一見解として、水いぼがあってもプールに入ることができるという見解で統一されているので、まさかプールに入れないとは思わず。

色々と調べてみた結果、今は統一見解も出されて、水いぼでもプールに入れるという考え方が浸透してきたものの、園や学校、水泳教室などの水いぼに対する考え方はそれぞれで、実際は水いぼがあるとプールに入れないという場所も少なくないようです

「水いぼでもプールが入れるかどうか」についての、様々な立場の意見をまとめてみたいと思います。

スポンサーリンク

日本臨床皮膚科医会などの統一見解は「プールに入っていい」

日本臨床皮膚科医会・日本小児皮膚科学会・日本皮膚科学会の統一見解としては、水いぼの場合はプールに入ることができるという見解で統一されています

内容は下記に抜粋しますが、プールに入っても構いませんと記載されています。

伝染性軟属腫(みずいぼ)

プールの水ではうつりませんので、プールに入っても構いません
ただし、タオル、浮輪、ビート板などを介してうつることがありますから、これらを共用することはできるだけ避けて下さい。プールの後はシャワーで肌をきれいに洗いましょう。

出典:皮膚の学校感染症について 日本臨床皮膚科医会・日本小児皮膚科学会・日本皮膚科学会の統一見解

文部科学省もプールに入ることを禁止していない

続いて、文部科学省の「学校において予防すべき感染症の解説」では、このような記載がありました。

プールや水泳で直接肌が触れると感染するため、露出部の水いぼは 覆ったり、処置したりしておく。タオル、ビート板、浮き輪などの 共用を避ける。 ワクチンはない。

出典:文部科学省「学校において予防すべき感染症の解説」

統一見解では、プールに入っても構わないと書かれているし、文部科学省も「プールに入れない」とは書かれておらず、覆ったり、処置したりしておくという意見にとどまっており、プールに入ることは禁止していません

ただし、プール内での共有物をできるだけ避けたり、水いぼ部分を隠すなどの対処についての記載はあるので、子供に水いぼがあった場合は、できるかぎり周りに感染しないように配慮はしましょうということでした。

結論として医療的な立場からは、プールの水では水いぼは『うつらない』から、プールに入ることを禁止はしていない

医師の中では、水いぼの時のプール参加は賛否両論

水いぼは皮膚科系の学会で統一見解がでているから、医師はプールに入ることを認めているのかと思いました。
しかし、水いぼの時のプール参加については、いまだに医師でも様々な意見があるようです。

水いぼに対して「プールだけ禁止しても意味がない」「プールの水ではうつらないから入ってもかまわない」といった、プール参加を認めている先生の意見が多い中、「プールなどで互いの皮膚接触でうつる機会が増えるため注意が必要」など参加時の注意を促すものから、「接触感染はするし、ビート版などを介して感染する」など感染する可能性があることから、水いぼがある時のプール参加に対して否定的な意見も少なからずあるようです。

 

我が家のかかりつけの小児科の医師

「水いぼは接触感染で、水で感染するのではないので、集団生活の中でプールだけ禁止しても意味がない。潜伏期間が2週間~数か月あるので痛い思いをして取っても、また水いぼがでてきてイタチごっこのようになってしまうこともあるから、自然に子供たちに免疫ができて感染しなくなるのを待つ方が確実

と言っており、水いぼがあったときのプールは参加して大丈夫だから、自然治癒でいいよという意見でした。

皮膚科の医師

「プールは入っていいけど、注意はしてね。でも水いぼは少ないうちにさっさと取った方が確実だし、お母さんの希望で治療するなら痛いけど、水いぼはとるよ」

と言っており、水いぼがあってプールに入ってもいいけど、園がだめならピンセットで取るしかないし、親に任せるよという意見でした。

医療的な立場からプールに入ることを禁止はされていないものの、医師によって考え方に違いがあり、治療方針も病院や医師によって異なります。

保育園や幼稚園でも、水いぼの時のプール参加は賛否両論

現在は、統一見解がでていることや、医師の意見により、保育園や幼稚園などの中に「水いぼでもプールの参加を認められる」ことがあります。

また「ラッシュガードの着用すれば」「先生からOKが出ていれば」など配慮がされていれば、水いぼでもプールに入ることができる園もありますが、医師と同じように施設によって賛否両論があり「プール参加ができない」園もあります

我が家の次女の保育園でも、子供が水いぼになった場合はプールが禁止になっています。

ラッシュガードを着たり、絆創膏貼ったりして隠したりと周囲への配慮をしてもプールに参加ができないのか聞いてみたところ、保育園の方から「水いぼは水を介してはうつらないけどプールは肌の露出が多くて他の子供にうつるので禁止しています」と言われました。

もう少し話を聞いたところ、プールに入ることで水いぼが感染するわけではないけど、肌の露出が高いプールでは感染する可能性が普段の生活より高くなることで、園ではプールを禁止しているようです。

ただ、この「プールで水いぼが感染する可能性が高くなる」という意見には否定的な意見も見られます。
「水いぼの感染力はそこまで強くない」や「タオルなど共有しなければ防げる部分が大きい」といった意見により、保育園の現場と医療現場で意見がぶつかることもあるようです。

「水いぼでプールに入ること」に一番否定的な意見が多いのが、保育園や幼稚園の先生かもしれません。多くの子供達を預かる保育の現場では、感染する恐れがあるから否定的な意見になるのかなと感じました。

 

「水いぼ」でプールに入れるかどうかかは施設の方針による

今回、皮膚科系学会の統一見解や文部科学省、小児科や皮膚科の医師の意見を聞いていると、子供の水いぼの状況にもよるでしょうが、基本的には水いぼでも、他の子に水いぼがうつらないように気を付けていればプールに入っても大丈夫じゃないかな」と感じました。

もちろん水いぼがある時点で、他の人へうつす可能性はゼロにすることができませんし、自分の子供が水いぼになって病院に通う大変さなどもわかったので、水いぼの人全員をプール参加OKにしろと言っているわけではありませんが、病院などから水いぼに対する周りへの対応方法をきちんと親が教えてもらって行動できればいいのかなと思います。

今のところ、厚生労働省の水いぼによる登園のめやすに「掻きこわし傷から滲出液が出ているときは被覆すること 」と書かれていましたので、滲出液が出ているときは注意が必要だと思われます。
親としては「肌が出ているところにポツポツがあったら絆創膏を貼りましょう」など、こんな時にはこんな方法をしたら大丈夫と教えてもらる機会があったらすごく助かるなと感じました。

参考サイト:厚生労働省「2012 年改訂版 保育所における感染症対策ガイドライン」

結論:皮膚科系学会の統一見解や小児科、皮膚科の医師が「水いぼでもプールOK」と医療面からみてOKをだしても、保育の現場である園の方針で「NG」が出てしまった場合は、先生たちと相談してみて方針が変わらなければ園の方針に従うことになります。

-子供の病気

Copyright© たまゆら暮らし手帖 , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.